その違和感、大事なサインかも【レポート】園内ファシリテーター育成講座・第8回
保育の現場で、職員やメンバーとのやり取りの中で、
「思っていたのと違う答えが返ってきた…」
「自分にとって都合の悪い声を聞いてしまった…」
そんな場面に出会ったことはありませんか?
動揺してつい感情的に返してしまいそうになったり、心の中で嵐が吹き荒れたり……。
(かつて私も、「般若のような顔になっていた」と言われた経験があります)
でも、そういった声こそが、もしかすると本当に「大切な場の声」なのかもしれません。
なぜなら、あなたに見えている景色とは違う世界を、他の職員たちは見ている可能性があるからです。
同じ園にいても、保育士・リーダー・主任・園長・理事長……と、立場によって見えてくる景色は異なります。
もしそのまま話を進めてしまえば、
「えっ?話したはずなのに、なぜ何も言ってくれなかったの?」
「…言えなかったんです」
というすれ違いが生まれてしまうこともあるかもしれません。
けれども、想定外の答えが返ってくるということは、それを「言える関係性」ができているということ。
そして、「この人なら受け止めてくれる」という信頼があるからこそ、声が上がったのかもしれません。
ファシリテーションの力を磨く場ととらえて、ぜひその声に向き合ってみてください。
日々の小さなサインに耳を傾けることは、助けを求めづらい声や悩みをキャッチするための大切なステップです。
そしてそれが、保育者がより安心して働ける環境づくりへとつながっていくのです。
園内ファシリテーター育成講座より
園の中のさまざまな声を紡ぎながら、
よりよい園づくりを目指すキーパーソンとしてのあり方を学ぶ「園内ファシリテーター育成講座」
7回目のテーマは、「コーチングの視点を持って、園のいろいろな場に関わってみる」でした。
受講者の皆さんの振り返りでは、こんな声があがっていました。
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「学んだことが実践できず、もどかしい」
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「いざというとき、頭が真っ白になる」
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「つい自分の中の答えに頼りたくなる」
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「でも、こう感じるのも“学んでいるから”気づけるんですよね」
そうしたプロセスの積み重ねが、確実に力になっていくのだと思います。
第8回のテーマ:「場の声を聴く、ファシリテーション」
今回の講座では、あらためて以下の点が大切だと確認しました。
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小さな声や変化のサインに気づけるアンテナを持つこと
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日々の関係性づくりが、違和感に気づくきっかけになること
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職員同士の関係性があるからこそ、場からの声をキャッチして働きかけることができる
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個別の声を、園全体の課題として共有していく姿勢の大切さ
そして、それらを活かすために必要なのが「ファシリテーション」の力です。
今回の実践では、「リレーファシリテーション」に挑戦しました。
(※数秒前に「あなたが次のファシリです」と伝えられ、急遽場の進行役を担当!)
頭で考えるのではなく、体験から学ぶ中で、
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「こんな場面でやってみよう」
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「場に合わせてみよう」
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「みんなの声を聴いてみよう」
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「答えを自分が出すのではなく、場に委ねてみよう」
というチャレンジが生まれていました。
自分がファシリを担うことにドキドキしながらも、仲間のチャレンジに心動かされ、
“受け止める”ということの難しさと大切さを、全員で実感した時間でした。
講座は残りあと4回!
「園を育てるキーパーソン」として、自分らしく向き合い、実践を通じて育つことを目指すこの講座も、いよいよ終盤に。
寂しさを感じつつ、学びの濃さが増してきています。
次回開催にご興味のある方は、こちらから詳細をご覧ください。
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