みんなが安心して働ける保育園を目指して~ハラスメントを防ぐ職場づくりを一緒に考えませんか?
保育の仕事は、子どもたちの命を預かる責任の重い職業です。だからこそ、「しっかりしなければ」「厳しく指導しなければ」という気持ちが強くなることもあるでしょう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?
あなたの職場では、こんなことはありませんか?
- 新人職員が質問しにくそうにしている
- 新人が失敗した時に、つい人前で厳しく注意してしまう
- 「前にも言ったよね?」という言葉をよく耳にする
- 良かれと思ってだが、職員同士の会話が業務連絡だけになっている
- 誰かの機嫌が悪いと、職場全体の雰囲気が重くなる
もしかすると、これらは「指導」や「当たり前のこと」として受け入れられているかもしれません。でも、受け取る側の気持ちはどうでしょうか?
「指導」と「ハラスメント」の境界線
保育現場でよく聞かれるのが、「どこまでが指導で、どこからがハラスメントなの?」という疑問です。
確かに、子どもたちの安全に関わることは、きちんと伝える必要があります。でも、その「伝え方」によって、相手が受ける印象は大きく変わります。
例えば、こんな場面を想像してみてください。
新人の保育士が、子どもたちの午睡時間の見守りで、少し目を離してしまったとします。
Aパターン: 「何をしているの!確認を疎かにするなんて、保育士として失格よ。前にも注意したよね?」(人前で大きな声で)
Bパターン: 「お疲れ様です。少しお話しできますか?」(プライベートな場所で、穏やかに)
受け取る側の気持ちは全く違いますよね。
Aパターンでは、新人職員は萎縮してしまい、次に分からないことがあっても質問しにくくなるかもしれません。一方、Bパターンなら、安心して相談できる関係が築けそうです。
「心理的安全性」がもたらす変化
最近、職場環境を考える上で注目されているのが「心理的安全性」という考え方です。これは、「失敗や間違いを恐れることなく、安心して自分の意見や質問ができる環境」のことを指します。
心理的に安全な職場では:
- 失敗を責めるのではなく、一緒に改善策を考える
- 分からないことを気軽に質問できる
- 異なる意見も尊重される
- お互いの良いところを認め合える
- 困った時に自然に助け合える
このような環境では、職員の皆さんの能力が最大限に発揮され、結果として保育の質も向上します。
小さな変化から始める職場改善
「職場環境を変える」と聞くと、大がかりな取り組みが必要だと思われるかもしれません。でも、実は小さなことから始められるのです。
今日からできることを考えてみませんか?
コミュニケーションの工夫:
- 「おはようございます」の挨拶に、笑顔をプラスしてみる
- 相手の良いところを見つけて、声に出して伝える
- 注意する時は、プライベートな場所で穏やかに話す
職場の雰囲気づくり:
- 失敗した時に「大丈夫、一緒に考えよう」と声をかける
- 新人職員に「何でも聞いてくださいね」と伝える
- お互いの頑張りを認め合う時間を作る
これらは特別な予算も時間も必要ありません。ただ、相手を思いやる気持ちがあれば、誰でも実践できることです。
一人で職場環境を変えることは難しいかもしれません。でも、同じ想いを持つ仲間と一緒なら、きっと変化を起こせるはずです。
研修に参加することで…
- 客観的に自分の関わり方を振り返ることができる
- 他の園での取り組み事例を知ることができる
- 同じ悩みを持つ仲間と出会える
- 具体的な改善方法を学べる
- 職場全体で取り組む意識が生まれる
知識や技術を身につけることは、自分自身の成長にもつながりますし、何より子どもたちのためにもなります。
こんな想いを持たれている方におススメです
- 新人職員がもっと安心して働ける環境を作りたい
- 職員同士の関係性を見直したい
- 自分の関わり方を客観的に振り返りたい
- 他の園の取り組みを知りたい
- チーム全体で学び合いたい
もしそうであれば、一緒に学び合う機会を持ちませんか?
保育という仕事は、子どもたちの未来を育む、とても尊い職業です。だからこそ、その保育に携わる私たち一人ひとりが、安心して働ける環境を作っていくことが大切だと思います。
完璧な職場なんてありません。でも、みんなで少しずつ改善していけば、きっと今よりも良い環境を作ることができるはずです。
あなたも一緒に考えてみませんか?
- どんな職場環境が理想ですか?
- そのために、今できることは何でしょうか?
- 一人では難しいことも、仲間がいれば実現できるかもしれません
最終的に私たちが目指すのは、子どもたちが安心して過ごせる保育園です。そのためには、まず私たち大人が、お互いを大切にし合える関係を築くことから始まります。
ハラスメントのない、みんなが安心して働ける職場環境。それは、子どもたちにとっても、保護者にとっても、そして私たち保育者にとっても、かけがえのない財産になるはずです。
一人ひとりの小さな変化が、やがて大きな変革につながっていく。そんな希望を胸に、一緒に歩んでいけたら嬉しいです。
▼詳細やお申し込みはこちらから
👉https://hoiku-communication.com/harassment_online_info2025/
担当講師:松原美里
北海道網走市生まれ。横浜女子短大 保育科を卒業。
保育士資格・幼稚園教諭二種免許取得。
横浜市の保育園~川崎市の児童養護施設にて保育に携わる中で、
子どもにとって大切な存在である親のサポートの必要性を感じ、退職。
「大人が輝く背中を見せる」ことの重要性を感じてコーチング(米国認定コーアクティブコーチ資格)・
心理学・NLPを学び、2007年よりUmehanaRelationsを設立する。
保育の視点を子育て支援に生かすAllAbout「育児の基礎知識」ガイドのほか、子育て支援講座、監修・三幸学園千葉校にて、保育原論・児童心理学等を担当。
大阪での虐待事件の背景に、「一番近くにいる保育士にこそ、コーチングを役立ててもらいたい」と、2008年より保育士向けコミュニケーション講座を定期的に主催。
幼稚園での保護者対応研修・広島での保育士研修・島根県での再就職支援講座等を皮切りに、講師としての活動を開始する。
2011年~2016年までエクレス保育園~認定こども園エクレス保育園部施設長。
2019年より保育コミュニケーション協会 代表。保育士キャリアアップ研修マネジメント等担当。