保育の「なんとなく」を卒業する!〜子どもの安全を守るオンラインセミナー 開催レポート〜
「あっ、見ていなかった……」
保育の現場で、ヒヤリとする瞬間に直面したとき。あるいは、後から振り返って「どうしてあの時、気づけなかったんだろう」と自分を責めてしまうとき。そんな経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
「見ていなかった」
「考えていないのかも……?」
そんな言葉が頭をよぎる一方で、私たちはふと疑問に思います。 「では、普段はどうやって保育をしているのだろう?」と。
もしかすると、それは――「なんとなく」になってしまってはいないでしょうか。

「職人技」に頼り切らない
保育という仕事は、ある種の「職人技」ともいえる高度な技術の積み重ねです。 長年の経験や、数えきれないほどの子どもたちとの関わりの中で、私たちの体には無意識のサインが刻まれています。
「あの子、あそこに行きそうだな」 「この空気感、少し危ないかも」
理屈よりも先に体が反応し、サインをキャッチして動く。それはベテランの先生が持つ素晴らしい「勘」であり、尊い技術です。
しかし、人間は完璧ではありません。 体調が良いとき、心に余裕があるときには発揮できるその力も、忙しさに追われたり、想定外の事態が重なったりしたときには、どうしても漏れが生じてしまいます。
「できる時」と「できない時」がある。 残念ながら、その揺らぎの中にある「なんとなく」だけでは、守りきれない安全があるのです。
では、私たちはどうすれば、子どもたちのかけがえのない命と笑顔を、より確実に守り抜くことができるのでしょうか。
セミナーで紐解く「安全への5つのステップ」
今回開催された「子どもの安全を守るオンラインセミナー」では、現場の先生方と共に、ドキッとする場面を丁寧に振り返りながら、以下の5つの柱で学びを深めていきました。
- 子どもの安全とは
そもそも「安全」とは何を指すのか。単に怪我をさせないことだけではなく、子どもたちが安心して自分を発揮できる環境とはどういうものかを再定義しました。 - 現場で実際に起きたヒヤリハット事例
抽象的な理論ではなく、実際に園で起きた事例を共有。「あ、うちの園でもあるかも」というリアリティが、学びのスイッチを入れます。 - 安全を高めるために大切な3つのポイント
個人の努力に頼りすぎず、環境構成や動線、そして視線の配り方など、具体的かつ即効性のあるポイントを整理しました。 - 書籍を活用して”気付きのアンテナ“を立てる
知識を自分たちだけのものにせず、共通の言語として落とし込むために、書籍というツールの有効な使い方を学びました。 - “気づき”のアンテナを立てよう
最後は、学んだことをどう習慣化するか。日々のルーティンの中に「意識的な確認」を組み込むワークを行いました。
「なぜ?」を共有し、明日への一歩を踏み出す
セミナーの締めくくりとなる「振り返り・明日への一歩」の時間。 参加された皆さんの表情は、最初は緊張感に満ちていましたが、最後には清々しく、そして力強い決意に溢れていました。
「日々、見てはいるけれども、この先に何が起こり得るのか、常に『リスク予測』を意識したい」 「『なんとなく』で終わらせず、『なぜそう思うのか?』を言語化し、チームで共有していきたい」
画面越しに伝わってくるその熱意は、まさにプロフェッショナルそのもの。 自分たちの弱さを認め、それを補い合うために意識を新たにされる皆さんの姿は、本当に頼もしく感じられました。
一人ひとりが「リスク予測」のアンテナを高く掲げること。 そして、そのアンテナがキャッチした情報をチームで分かち合うこと。 それが、結果として「お互いに背中を預けて保育ができる」という、強い信頼関係に繋がっていきます。
次回の開催について
「自分たちの園でも、もう一度安全について見直したい」
「チームの連携をより強固なものにしたい」
そんな想いを持つ皆さまのご参加を、心よりお待ちしております。
【開催日時】
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2月24日(火) 18:00〜19:00
チームの連携を見直すきっかけに。 そして、先生方が安心して、誇りを持って子どもたちの前に立てるための「守り」を固めるために。 このセミナーをぜひお役立てください。
▼詳細・お申し込みはこちらから
https://kodomoanzenkentei.com/kodomo_anzen_online/

保育コミュニケーション協会 代表
松原 美里
北海道網走市生まれ。横浜女子短大 保育科を卒業。保育士資格・幼稚園教諭二種免許取得。
横浜市の保育園~川崎市の児童養護施設にて保育に携わる中で、子どもにとって大切な存在である親のサポートの必要性を感じ、退職。
「大人が輝く背中を見せる」ことの重要性を感じてコーチング(米国認定コーアクティブコーチ資格)
心理学・NLPを学び、2007年よりUmehanaRelationsを設立する。
保育の視点を子育て支援に生かすAllAbout「育児の基礎知識」ガイドのほか、子育て支援講座、監修・三幸学園千葉校にて、保育原論・児童心理学等を担当。
大阪での虐待事件の背景に、「一番近くにいる保育士にこそ、コーチングを役立ててもらいたい」と、2008年より保育士向けコミュニケーション講座を定期的に主催。
幼稚園での保護者対応研修・広島での保育士研修・島根県での再就職支援講座等を皮切りに、講師としての活動を開始する。
2011年~2016年までエクレス保育園~認定こども園エクレス保育園部施設長。
2019年より保育コミュニケーション協会 代表。保育士キャリアアップ研修マネジメント等担当。

