“子どもを見る”ってどういうこと?――あの頃の自分に教えてあげたかった

〜子ども安全検定が伝えたい“まなざし”の力〜

私たちが進めている《子ども安全検定》には、ひとつの大きな願いがあります。
それは、「ダメ!」「危ないからやめて!」と子どもたちのチャレンジを止めるのではなく、保育者がもつ“見守る力”を育て、保育の質全体を高めていくこと。
今回はその中でも「見る」というところに焦点を当てて、お話してみたいと思います。

見るとは、ただ視界に入れることではない

「見る」という言葉はとても日常的ですが、保育の現場においての“見る”には、もっと深い意味があると感じています。

  • 子どもが、今どこにいるのか

  • 何をしているのか

  • どんな気持ちでいるのか

  • 今、どんな関わりが必要なのか(どこまで自分でできるのか)

  • このあと何が起こるか、起きそうか

これらを、ただ見るのではなく「読み取っていく」こと。
それが、本当の意味での“見る”という行為だと思うのです。

想像力と感受性が「見る力」を育てる

子どもたちは一人ひとり異なるリズムで成長しています。
だからこそ、「こういう時はこう」といったマニュアル的な対応ではなく、瞬間ごとの姿をていねいに“読み取る目”が求められます。

そのためには、「なんで?」「今どう感じてるのかな?」と問いながら、疑問を持って子どもと向き合うことが大切。
たとえ少し遠回りに感じても、その積み重ねこそが、保育者としての“見る力”を磨いていくのではないでしょうか。

子ども安全検定は「見る視点」を育む土台に

この「見る力」をどうやって育てていくのか。
そのヒントの一つとして、《子ども安全検定》を活用していただけたらと願っています。
子どもを見るまなざしを問い直し、共通言語として保育の現場で共有していくことで、チーム全体での安全意識や質の向上につながっていくと信じています。

一人ひとりの子どもの“今”をていねいに見て、読み取って、必要な関わりを届けていく――
そんな保育の力を、共に育てていきましょう。


現場の“力”を未来へつなぐバトン「子ども安全検定」

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保育コミュニケーション協会代表:松原美里

北海道網走市生まれ。横浜女子短大 保育科を卒業。保育士資格・幼稚園教諭二種免許取得。 横浜市の保育園~川崎市の児童養護施設にて保育に携わる中で、子どもにとって大切な存在である親のサポートの必要性を感じ、退職。 「大人が輝く背中を見せる」ことの重要性を感じてコーチング(米国認定コーアクティブコーチ資格)・心理学・NLPを学び、2007年よりUmehanaRelationsを設立する。 保育の視点を子育て支援に生かすAllAbout「育児の基礎知識」ガイドのほか、子育て支援講座、監修・三幸学園千葉校にて、保育原論・児童心理学等を担当。

大阪での虐待事件の背景に、「一番近くにいる保育士にこそ、コーチングを役立ててもらいたい」と、2008年より保育士向けコミュニケーション講座を定期的に主催。 幼稚園での保護者対応研修・広島での保育士研修・島根県での再就職支援講座等を皮切りに、講師としての活動を開始する。

2011年~2016年までエクレス保育園~認定こども園エクレス保育園部施設長。2019年より保育コミュニケーション協会 代表。保育士キャリアアップ研修マネジメント等担当。