「声かけが変わると、空気が変わる?」保育現場の関係性をよくする小さな工夫
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📅 9月7日(日)朝9:00〜
テーマ:「声かけが変わると、空気が変わる?」〜保育現場の関係性をよくする小さな工夫〜
明日から使える”関係性のヒント”を生配信でお届けします!リアルタイムでのご質問やコメントも大歓迎です。お忙しい朝の時間ですが、コーヒー片手にお気軽にご参加ください。
子どもたちの笑顔に囲まれながらも、同僚との関係性に悩んでいませんか?
「あの人とうまく話せない」
「職場の雰囲気が重い」
「声のかけ方がわからない」
…そんな風に感じることはありませんか?
実は、ちょっとした声かけの工夫で、職場の空気感は大きく変わるものです。今回は、保育現場の関係性を良くする小さな工夫について、具体的にお話ししていきたいと思います。
保育現場に潜む「関係性の難しさ」
実は、私たちには大きな盲点があります。保育士として子どもに関する学びは深めてきたものの、大人同士のコミュニケーションについては学ぶ機会がほとんどなかったのです。
コミュニケーションを扱う仕事をしていながら、コミュニケーションの奥深さを学んでいない…。だからこそ、不用意な言葉で同僚を傷つけてしまったり、思いの行き違いが生まれてしまったりするのです。
同僚には厳しくなってしまう保育者たち
保育者は子どもや保護者には心を配り、日々笑顔で過ごしています。しかし、その反動からか、同僚に対しては内弁慶になってしまったり、大人には求める基準が厳しくなったりしがちです。
また、保育は子どもの気持ちに寄り添う感情労働であるため、自分自身の感情コントロールが難しく、陰口や批判、八つ当たりといったネガティブなコミュニケーションが根を張ってしまうこともあります。
でも、これは決して個人の問題ではありません。仕組みや環境の問題として捉えることが大切です。
多様性の中で働く難しさ
「保育」というキーワードで同じ園に集まっていても、私たちの価値観や育ってきた背景はさまざまです。同じ言葉を使っていても、込める意味やニュアンスは体験によって異なります。
新人、中堅、リーダー、管理職…立場によって保育現場で起こっている出来事の捉え方も違うため、思いの行き違いは避けられません。しかし、そのことを理解した上で微調整をしていくことが、お互いにとって居心地の良い関係性づくりにつながるのではないでしょうか。
声かけが変わると空気が変わる理由
では、なぜ「声かけ」が変わると職場の空気が変わるのでしょうか?それは、声かけがコミュニケーションの入り口だからです。
- 相手の立場を理解した声かけ
同じ内容を伝えるにしても、相手が新人なのか、中堅なのか、ベテランなのかによって、適切な声かけの方法は変わります。相手の立場や状況を理解した声かけができると、相手も安心して話を聞くことができます。 - 批判ではなくリクエストとしての声かけ
「○○さんはいつも遅い」という批判的な声かけではなく、「朝の準備時間を確保するために、もう少し早めに来ていただけると助かります」というリクエスト型の声かけに変えることで、相手も前向きに受け取ることができるのではないでしょうか。 - 関心を持った声かけ
苦手だと感じる相手にこそ、関心を持って声をかけてみませんか?「今日はお疲れ様でした」「○○のこと、教えてもらえますか?」といった小さな声かけが、関係性の扉を開くきっかけになるかもしれません。
日々同じ関係性の中で保育をしていると、どうしても主観的になりがちです。「自分が悪いのではないか」「上手くいかない」「嫌われているのではないか」といった自分目線の捉え方になると辛くなります。
しかし、あえて上空から現場を見下ろす鳥の目を持つことで、俯瞰した視点から園で起こっていることや人間関係のシステムを見ることができます。すると、「園全体の関係性の課題」が見えて気持ちも楽になり、工夫のしどころがわかってくるのです。
仕組みや心のクセがある
現場にいると、つい「○○さんが…」という人の話題になりがちですが、もしかするとその人も困っているのかもしれません。人が悪いのではなく、うまくいかない仕組みや心のクセがあると捉えてみませんか?
例えば…
- 情報共有の方法を見直す
- 役割分担を明確にする
- 相談しやすい時間や場所を設ける
- 感謝を伝え合う仕組みを作る
このような仕組みの改善により、自然と良いコミュニケーションが生まれやすい環境を作ることができます。
💡 具体的な声かけの工夫
🌅 朝の声かけ
「おはようございます」に加えて、「昨日はありがとうございました」「今日もよろしくお願いします」といった感謝やお願いの気持ちを込めた声かけを意識してみましょう。
🤝 相談の声かけ
「ちょっと聞いてもらえますか?」「お時間があるときに教えていただけませんか?」など、相手の状況を配慮した前置きをすることで、相手も気持ちよく応じることができます。
💖 感謝の声かけ
「○○していただいて、本当に助かりました」「○○のおかげで、子どもたちも喜んでいました」など、具体的な感謝を伝える声かけを心がけましょう。
📚 人間関係を改善するための実践的な学びの場
これらの工夫を一人で実践するのは、なかなか難しいものです。そこで、同じような悩みを持つ保育者の皆さんと一緒に学び、実践的なスキルを身につけられる機会をご紹介したいと思います。
保育コミュニケーション協会では、「人間関係の良い職場の工夫」をテーマにした講座を開催しています。この講座では、園内の人間関係を客観的に捉え、人間関係を円滑にする4つのポイントを学ぶことができます。
【講座内容】 📋
- 園内の人間関係とは
- 園内の空気感を客観的に捉える
- 人間関係を円滑にする4つのポイント
- 明日への一歩
【開催日程】 📅
- 2025年9月21日(日) 10:00~12:00 岩本香講師
- 2025年9月30日(火) 20:00~22:00 宮嶋順子講師
過去の参加者からは、「園の様子を図に描くことで客観的に見られるようになった」「不満をリクエストに変える方法がわかった」「相手の価値観を聞く大切さを学んだ」といった感想をいただいています。💬
🌱 小さな一歩から始める関係性改善
保育現場の関係性を良くするのに、大きな変革は必要ありません。毎日の小さな声かけの工夫から始めることができます。
「おはようございます」の後に感謝の気持ちを込める、相手の立場を理解して声をかける、批判ではなくリクエストとして伝える…こうした小さな積み重ねが、やがて職場全体の空気を変えていきます。
子どもを真ん中にしたチームのための関係性がやわらぎ、気を許せる笑顔の時間が増えることで、保育の質も向上し、働きがいも感じられるようになるでしょう。
あなたの職場を良くする答えは、実はあなたが一番よく知っているかもしれません。さまざまなアプローチを学び、素敵な保育というお仕事を長く続けていけるよう、一緒に幸せな職場を築いていきませんか?

詳しい講座の内容やお申し込みについては、ぜひこちらをご覧ください
https://hoiku-communication.com/schedule/kodomo_mannaka_hoiku2025/
<ファシリテーター講師>
宮嶋 順子
川崎市、新潟県内の公立保育園・幼稚園で働く中で、
教育委員会の事務の仕事にも携わり、
人との繋がり、コミュニケーションの大切さを感じる。
以降、クラス担任の他に、フリー保育担当として各クラスのサポートや
一時保育や要配慮児の保育に取り組みながら、
子どもや保護者に寄り添う仕事に携わっている。
岩本 香
公立園で30年間で保育職、教育委員会、子育て支援センターに勤務。
社会教育主事を取得。生涯学習講座を担当し、
子どもから高齢者の方が生きいきと楽しく学習できるよう
講座内容を6年間で100講座、計画・運営し好評を得る。
コーチングを通じて、みんなの支えになりたい!!と考え、
現在は保護者支援や後輩の育成を行い、心に寄り添える保育者を目指している。
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