「9月30日(火)開催予定」人間関係の良い職場の工夫・思いのすれ違いから学んだコミュニケーションの大切さ

保育現場で働く皆さんは、「子どもを真ん中にした質の高い保育をするためには、コミュニケーションが大切」ということを日頃から意識して取り組んでいらっしゃることと思います。

“積極的にコミュニケーションを取っている”、”相手の立場に立って声をかけている”つもりでいても、いつの間にか思いのすれ違いが生じ、関係がギクシャクしてしまった…そんな体験をされている方もいるのではないでしょうか。

私自身の体験談から学んだこと

中堅層(ミドルリーダー)になったばかりで、正規職員として頑張っていこうと意気込んでいた頃の体験をお話しします。

当時、0、1歳児クラスの担任をしており、私の他に非常勤職員さん2名と一緒に保育をしていました。
正規職員である私がリーダーとして職員を”引っ張っていかなければならない”、”引っ張っていくべきもの”であると、当時は思い込んでいました。

その結果、職員から「制作物どうしますか?」「今週はどんなことをしますか?」と聞かれるたびに、「私が考えます」「私がやります」と答えるようになり、職員の思いを聞こうともせず、すべてを一人で決めてしまう日々が続いていました。

そして秋頃、職員さんの体調の変化をきっかけに、思いもよらない言葉をかけられることになります。

「このままだと、先生と一緒に保育をするのが不安です」
「私もやりたいことや、やってみたいことがあるのに、声をかけてもらえません」

今まで聞いたことのない厳しい発言に、正直驚き、大きなショックを受けました。自分では良かれと思ってやっていたことが、実は職員さんたちを苦しめていたという現実を突きつけられたのです。

悩んだ日々の中で見えてきたもの

「このままではよくないのはわかっているけれど、どうしよう」と頭の中で悩み、考え続ける日々が始まりました。一人で抱え込んでいた問題の重さを、ようやく実感することになったのです。

よくよく話を聞いてみると、先生たちには次のような思いがあることがわかってきました。

「リーダーをしたい。子どもの育ちを考えながらやってみたいことがある」
「自分たちの声を聞いてほしい」
「声を出し合って保育を考えていきたい」

これらの声は、私が「リーダーの役割」だと思い込んでいたことを、実は他の職員さんたちも一緒にやりたがっていたということを教えてくれました。

新しい関係性を築くための第一歩

思いに気がついたことで、次に考えたのは「先生たちと同じ方向を向きながら保育をしていくにはどうしたらいいか」ということでした。

先生たちに自分が考えたことを提案する際には、今度は受け止めてもらえるか不安な部分があったので、これまでとは違って丁寧に話をしていくことを心がけました。

先生たちから出た意見を合わせながら、次のような新しいやり方を決めることになりました。

  • リーダーは順番に担当し、全員が経験を積む機会を作る
  • 週案もリーダーが書いていき、責任を分担する
  • 週の振り返りを行い、翌週の保育を担任全員で考えていく仕組みを作る

この変化により、一人で背負っていた重荷を分かち合い、全員の知恵と経験を活かせるチーム作りが始まったのです。

関係性の変化と気づき

ギクシャクしていた関係も、3人で考えたやり方で保育を進めていく中で大きく変わりました。「これやりたい」「いいね」と意見や思いが次々と出るようになりました。

振り返ってみると、本来なら4月当初から「保育をどうしていったらいいか」を話し合う場を設けていれば、このような関係の悪化は起きなかったのかもしれません。

勇気を出して本音を伝えてくださった先生方には、今でも心から感謝しています。あの時の率直な意見がなければ、私は自分の問題に気づくことができなかったかもしれません。

この体験から学んだ大切なこと

このエピソードを通して学んだことは、「先生たちの思いを聞くこと、それがコミュニケーションの基本である」ということでした。

一方的に指示を出すのではなく、まず相手の気持ちや考えに耳を傾ける。そのような姿勢があってこそ、保育をどうしていきたいかを一緒に考えていくことができる関係性を築くことができるのだと、身をもって理解することができました。

皆さんの職場ではいかがでしょうか。人間関係で悩むきっかけや原因はそれぞれ異なると思います。しかし、私の体験のように、視点を少し変えるだけで解決への方向性が見えてくることもあるのかもしれません。

よくある思い込みパターン

保育現場でよく見かける思い込みには、こんなものがあります。

リーダーの思い込み

  • 自分が全て決めなければならない
  • 引っ張っていくのが自分の役割
  • 責任は全て自分が負うべき

スタッフ側の思い込み

  • リーダーが決めることに従えばいい
  • 自分の意見を言っても聞いてもらえない
  • 経験が浅いから発言権がない

でも実際には、みんなで話し合い、それぞれの思いを共有することで、より良い保育を作っていくことができるのです。

講座で学べること

今回の講座では、ご自身が悩んでいる園やクラスの状態を整理し、どうなっていったらいいのか理想の状態を考えていければ、と思います。

  1. 現状の整理方法
    モヤモヤしている今の状態を言葉や図で表現し、客観的に捉える方法を。
  2. 理想状態の描き方
    「どうなるといいのか」という理想の状態を具体的に描く技術を。
  3. ギャップを埋める具体策
    現状と理想の間にあるギャップを埋めるための、実践的なアプローチを。
  4. コミュニケーション改善のポイント
    相手の思いを聞き、自分の思いも伝える効果的な方法を。

一緒にモヤモヤを整理してみませんか

保育現場での人間関係やコミュニケーションについて、一人で悩んでいても答えが見つからないことがよくあります。でも、同じような悩みを持つ仲間と一緒に考えることで、新しい視点や解決のヒントが見えてくることがあります。

今回の講座では、モヤモヤしている今の状態を言葉や書き表しながら、理想はどうなるといいのかを一緒に考えてまいります。きっと、明日からの職場での関係性が少しずつ変わっていくきっかけになると思います。

皆さんのご参加をお待ちしています。

<開催日時> 

2025年9月30日(火)20:00~22:00 宮嶋 順子講師

<プログラム>

1.園内の人間関係とは
2.園内の空気感を客観的に捉える
3.人間関係を円滑にする 4つのポイント
4.明日への一歩 

<料金>

・一般参加 3,900円 (税込:4,290円)
・公式LINE会員、紹介参加 3,800円(税込:4,180円)
・オンラインサロン会員 3,700円(税込:4,070円)
・法人の場合、3名以上は10,000円(税込:11,000円)
*キャンセル等での振り替えは無しとさせていただきます

<お申込みはこちらから

<お支払いはこちらから

【保育コミュニケーション講座】よりお支払い額を選択してください。

実際に変化を体験された方々の感想

これまでの講座に参加された方からは、こんな感想をいただいています。

「自分の感情に気づくことの大切さが分かりました。相手にばかり目が向いてしまいがちだったので、とても勉強になりました」

「園の様子を図に描いてみることで、客観的に状況を見ることができました。これまでとは違う視点を持てそうです」

「価値観は人それぞれ違うものだということが腹に落ちました。考え方を変えることで、関係性も変わりそうな気がしています」

「不満を感じた時に、それをリクエストに変えて伝える方法を学べました。建設的なコミュニケーションができそうです」

このように、多くの方が「視点の転換」や「具体的なスキル習得」を実感されています。

<ファシリテーター講師>

宮嶋 順子

川崎市、新潟県内の公立保育園・幼稚園で働く中で、
教育委員会の事務の仕事にも携わり、
人との繋がり、コミュニケーションの大切さを感じる。

以降、クラス担任の他に、フリー保育担当として各クラスのサポートや
一時保育や要配慮児の保育に取り組みながら、
子どもや保護者に寄り添う仕事に携わっている。

 

 

▶各認定講師詳細はこちら