保育の日常は、奇跡の連続の上に成り立っている──当たり前に隠れた”保育の価値”に気づく
「今日も、何事もなく一日が終わった」
そう思ってホッと息をつく瞬間、ありますよね。
でも、その「何事もない一日」が、実はどれほど尊いものか──。
そのことに、私たちはどれくらい気づいているでしょうか。

Contents
朝、全員が無事に登園してくること
朝、子どもたちが次々と登園してくる。
「おはよう!」と元気な声。ちょっと眠そうな顔。泣いている子もいるかもしれません。
でも、その全員が「無事に」園に来てくれたこと。
それ自体が、実は「当たり前」ではないのです。
家を出るまでに、親御さんはどれだけの準備をしたでしょう。
朝ごはんを食べさせ、着替えをさせ、持ち物を確認し、子どもの機嫌と向き合いながら、時間に間に合うように家を出る。
その道中も、交通事故に遭わず、転ばず、迷子にならず、無事に園までたどり着く。
そして、保育者がその子を受け止め、一日が始まる。
この「朝、全員が無事に登園してくること」──それだけで、実はたくさんの「無事」が積み重なっているのです。
無数の「気づき」「判断」「行動」の積み重ねの上に、「何事もない一日」は成り立っているのです。
実はそれ自体が「奇跡」
そう考えると、保育の日常は「奇跡の連続」だと言えるのではないでしょうか。
朝、全員が無事に登園してくること。
何事もなく一日が終わること。
それは、決して「当たり前」ではなく、保育者の専門性と配慮、そしてチームワークによって守られている「奇跡」ではないでしょうか。
保育は「何も起きない」ことが評価されにくい仕事
保育という仕事の難しさは、この「何も起きない」ことが評価されにくいところにあります。
何かが起きれば、「どうして気づかなかったのか」と責められる。
でも、何も起きなければ、「今日も無事でしたね」で終わってしまう。
その裏で、どれだけの先読み、配慮、判断、チームワークがあったのか──。
それは、なかなか言葉にされず、評価されず、時には自分たち自身も気づかないまま、日々が過ぎていきます。
でも、その積み重ねこそが、保育の専門性であり、価値なのではないかと思うのです。
不適切保育や事故は「特別な人」が起こすのではない
「不適切保育」や「事故」と聞くと、つい「特別な人」が起こすもの、自分には関係ないもの、と思ってしまうかもしれません。
でも、それは違います。
日常の忙しさの中で、疲れている時、人手が足りない時、余裕がない時──。
そんな時、誰にでも起こり得るのです。
「ちょっと目を離したすきに」
「いつもならすぐ気づくのに」
「まさか、こんなことになるなんて」
そんな言葉とともに、事故や不適切な対応が起きてしまう。
自分たちの保育の尊さを言葉にすることから
だからこそ、まず大切にしたいのは、自分たちの保育の尊さを言葉にすることです。
「今日も、何事もなく終わった」
その裏に、どんな配慮があったのか。
どんな判断があったのか。
どんなチームワークがあったのか。
それを、言葉にしてみる。
「あの時、○○さんがすぐに気づいてくれたから、助かった」
「今日は人手が足りなかったけど、みんなで声をかけ合って乗り切れたね」
「あの場面、うまく対応できたね」
そんな小さな言葉の積み重ねが、チームの自信になり、次の「奇跡」を生み出す力になるのではないでしょうか。

安全研修は「責めるため」ではなく「守り続けている価値に気づくため」の時間
安全研修というと、「何をしてはいけないか」「どう気をつけるべきか」という内容が中心になりがちです。
もちろん、それも大切です。
でも、それだけでは、保育者は萎縮し、「間違えてはいけない」というプレッシャーに押しつぶされてしまいます。
大切なのは、「自分たちが何を守り続けているのか」に気づくことではないでしょうか。
毎日、何事もなく一日が終わるということ。
それは、自分たちの配慮と判断と専門性によって守られているということ。
その価値に気づき、言葉にし、チームで共有する。
安全研修は「責めるため」ではなく、「守り続けている価値に気づくため」の時間。
そんな風に捉え直すことで、保育者一人ひとりが自信を持ち、誇りを持ち、そして安心して保育に向き合えるようになると思うのです。
「当たり前」の中に隠れた奇跡を、見つめ直す
保育の日常は、奇跡の連続です。
朝、全員が無事に登園してくること。
何事もなく一日が終わること。
その「当たり前」の中に隠れた、無数の配慮と判断と専門性。
それを、もう一度見つめ直してみませんか?
そして、その尊さを、言葉にしてみませんか?
「今日も、お疲れ様でした」
その言葉の裏に、どれだけの「ありがとう」が隠れているか。
保育コミュニケーション協会では、子ども安全検定の準備講座として開催している導入・啓発編セミナーを
よりじっくり現場に落とし込む実践探究編を開催しています。
「危ないからやめよう」ではなく、保育の価値と向き合い、
「どうすれば安全にチャレンジできるか」を考える保育へ。
この研修では、日常のヒヤリ・ハットやリスクマネジメントを通して、
保育者としての専門性と誇りを深め、子どもの未来を共につくる3時間です。
対話とワークを通して、保育の価値と自園の方向性を見つめ直してみませんか?
詳細、お申込みはこちらから
https://kodomoanzenkentei.com/kodomo_anzen_training/

保育コミュニケーション協会 代表/子ども安全検定代表
松原美里(まつばら・みさと)

保育コミュニケーション協会 代表/子ども安全検定代表
全国の自治体研修・園内研修を多数担当。
「子どもの権利」「チームビルディング」「ハラスメント防止」など、
保育現場の安心・安全と働きがいを支える研修を展開中。
著書・監修:「子どもの安心・安全を守る場面別保育のチェックポイント」ほか
松原美里の詳細についてはコチラ
うめチャンネルのご案内はコチラ
関連リンク
団体受検ができるようになりました!~子ども安全検定~「安全」は一人ひとりの小さな気づき
子どもの権利からはじめよう──「自分が子どもだったら、どう感じるか?」
【子どもの権利を尊重する保育へ~不適切保育未然防止研修】開催レポート

