【子どもの権利を尊重する保育へ~不適切保育未然防止研修】開催レポート
「私のかかわり、本当にこれで合ってる…?」
「上の役職の人のかかわりが気になる…けれども、言えない」
「個別の配慮は必要だけれども、それどころではない現実がある」
「角が立たないように、気づいてもらうには?」
現場の先生たちが一歩を踏み出すきっかけになるよう、事前アンケートの声を基に構築したプログラムを、2023年度から以下の場所で開催しました。
- 岡山県こども未来課
- 鳥取県琴浦町子育て応援課こども未来係
- 愛知県豊橋市こども未来課
これらの場所でプログラムをブラッシュアップしながら担当させていただいた切り口から、保育コミュニケーション協会主催の「子どもの権利を尊重する保育へ~不適切保育未然防止研修」を先日開催いたしました。
ドキッとする不適切保育を切り口に、エンパワメントにつながる現実的な一歩を見つけよう
さまざまな状況の中でも、常に意識高く子どもに寄り添う保育をされてきた保育者もいる一方で、集団保育の現場に入り、先輩から見て学んできたやり方を疑うこともなく続けていく中で「日々をこなす」「回す」ことが良いことだと信じている人もいます。
社会の変化の中で起きてくる現象・求められるものも変わり、「集団」と「個」をどのように尊重していくのか?
そのための軸となるものは何だろうか…と立ち止まり、やり方を模索していく現場もあれば、学ぶ中で不安な気持ちになる人もいれば、これまで通りに違和感を感じて、どう変えたらいいのかと模索をしている人もいます。
さて、どこからどう手を付けていったらいいのか――?
今回は、知る → 理解する → 気がつく → 立ち止まる → 選択する → 出来る状態を目指して、
- 不適切な保育とは
- 子どもを取り巻く社会の変遷
- 子どもの権利から始めよう
- 保育現場の葛藤~変化を受け入れる心構え
- 未来へ向けた保育のために
- より良い保育へ向けた一歩
~という流れで日常を振り返り、実際に自分自身がワークを通じて体感をする気づきを入り口に、「自分はどうだったんだろう?」と振り返る体験をしました。
子どもの権利を軸に日常を見回すと、新たな可能性や取り組みが見えてきます。エンパワメントを感じながらも、日常の葛藤の中で重要なのは、感情と目の前の課題を切り分けることです。これを実践することで、感情のマネジメントができるようになります。
保育を変えていく過程で感じる不安に対しては、これまでの努力を認め、前を向く時間を持つことが大切です。
「お口チャックはなぜいけないの?」といった身近なエピソードをもとに、肯定的な関わりや声掛けを促すための研修を行いました。この研修では、以下の点に焦点を当てました。
- その言葉の背景、目的、理由は?
- その行動の肯定的な意図は?
- 具体的に、どうしてほしいのか?
これらを言語化するワークを通じて、「園に持ち帰って、みんなで園内研修してみます!」という前向きな反応をいただき、笑顔が溢れる素晴らしい時間となりました。
大切なことを教えて下さるお役目の方たちがいらっしゃるからこそ、私たちは現場の葛藤に寄り添いながら、変化する先にある未来へと歩みを進めていく伴走者でありたいですね。
保育コミュニケーション協会では、全国各地の4名の認定講師とともに、各地域の保育者をお支えする気付きの場のためのトレーニングコースをスタートいたしました。
また、進捗もお知らせしていきますね。
オンラインサロン新展開の現状と、ご案内~ローズ・リリー・カトレア・プレミアム・法人…
保育コミュニケーション協会のオンラインサロンは、保育に関する様々な思いや知識を共有するためのプラットフォームです。参加者は全国各地にいる保育に情熱を持った皆さんで構成されており、オンラインの利便性を活かして交流を図ることができます。
- 自分自身の成長や貢献を大切にする方
- 情報や経験を分かち合いたい方
- 助け合いや相手の気持ちを尊重することを重視する方
- そして保育に情熱を持ち、新たなアイデアを生み出したい方
保育に情熱を持つ方々や、自己成長を望む方々が集まる場として、ぜひ当サロンをご活用ください。一緒に工夫し、刺激し合いながら、輝かしい未来へ向けて共に歩んでいきましょう。
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