保育現場で起こるもやもやをシステムアプローチで読み解く~園内ファシリテーター育成講座ZOOM9

園内ファシリテーター育成講座 zoom9を開催いたしました。

前回からの宿題で
コーチングのエッセンスを意識して場にかかわってみる中での
気づきをシェアし、今回のテーマは
保育の中で見られる「システム」に思いをはせてみること。

「おや?」というサインが、
保育の中では随所にみられるのではないでしょうか。

そんな時、
「気のせい」
「いや、そんなわけない(見たくない)」
と流していくと・・・後々、
「どうしてあの時、ちゃんと立ち止まって対処しておかなかったのか・・・」
と無力感にさいなまれることがあります。

 

そのサインは実は、その背後にある大きな何かの表れかもしれない・・・

ということで、そこにあるシステムに思いを馳せていきます。

「システム」という視点からあらためて考えてみると、
保育の現場は人と人とがかかわりあう中で、
意図や価値観・視点が複雑に重なり合う、システムで成り立っています。

システムとは、有機的なつながりによる因果関係のこと。
(NG:無機的なつながり)

子どもとのかかわりにおけるシステム

こどもとのかかわりでいうと・・・
子どもの言動を、どう捉えていくかによって・
特性を踏まえたクラス運営ができるかどうか・
保育者のまなざしや保育の傾向など・・・によっても
クラスの雰囲気や起こってくることが変わってきます。

研修などで学び、クラス運営に取り入れていくと、
システムが変化してクラス運営がよくなったりもします。

保育者間でのやり取りにおけるシステム

保育者間でいうと、園長・主任・リーダー・副主任・正職員・パートさん・・・
などなど、立ち位置によって見え方も考えていることも違います。

たとえば、どんどん学びの場に出て新しいアイディアを持ち帰るリーダー保育士と、
なかなか研修の場や会議の場に参加することのない
(会議の間、こどもを見ているため)パートの先生とで
保育観や意識にギャップが出ることも。

備品管理におけるシステム

園内の備品管理に関しても、行うのは「人」なので、
「あれっ、使おうと思ったら・・・○○がない!」
となって探しに行っている間に次の課題が持ち上がったりと・・・
てんやわんやになってしまうことがあります。
そんな時に、
「なくなったら補足しておいてって言ったでしょ!」
と繰り返し言ってもあまり効果はなく・・・
結果的に子どもに掛けたい時間がもったいなく過ぎ、もやもやする・・・。
これも保育現場、あるあるです。

システムへの自覚的なアプローチで、改善のきっかけが見つかる

それらを変えていくきっかけとして、
・時系列パターンを読み解く
・どんな構造があるのか?考える
・どんなメンタルモデルがそこに存在するのか?
~を考えていくと・・・
「おお、なるほど!!」という背景が発覚します。

これはだれか一人で…というよりは、おすすめは
園内のメンバーでワイワイと意見を出し合いながら皆を巻き込んで一緒に考えていくこと。

そこから、「どうなったらいいか?」をチームで考えられるようになっていくと、
主体的にどんどん動いていくサイクルにつながっていきます。

 

園内ファシリテーターさんは、その陰の仕掛人ですね!

混乱したり、なんとなくイメージがわいたりしながらも
最後のリレーファシリテーションでは
「今、こんなシステムになってましたよ」
という言葉で気づきが深まる一同。

終了後の放課後タイムでは、
WITHコロナ期の検温や体調チェック、どこまでやってますか?
見学時の受け入れに、これまでの親身な安心感を残しつつもオンラインを取り入れてみては・・・
などなど、盛だくさんな情報共有の時間となりました。

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