9月開催☆豊かな保育実践を支える、職場の関係性とコミュニケーションの秘密【人間関係の良い職場の工夫】
Contents
豊かな保育実践を支える「見えない土台」
「子どもたちがいきいきしている」
「保育者の方々も楽しそう」
そんな風に評判の園を見学すると、気づくことがあります。それは、保育者同士の関係性がとても温かく、自然なコミュニケーションが行われていることです。
チームワークが生む保育の質
子どもたちは、大人が思っている以上に敏感です。保育者同士の関係がギクシャクしていると、それを肌で感じ取ります。逆に、大人たちが互いを信頼し、支え合っている環境では、子どもたちも安心して自分らしさを発揮できるのです。
豊かな保育実践は、一人の優秀な保育者だけでは生まれません。情報共有がスムーズで、お互いの強みを活かし合い、困った時には支え合える――そんなチーム全体の力があってこそ、子ども一人ひとりに丁寧に寄り添う保育が実現されるのではないでしょうか。
保育現場の人間関係、なぜ難しいのか?
私たちは子どもの発達については学んできましたが、実は大人同士のコミュニケーションについて体系的に学ぶ機会は多くありません。子どもとのコミュニケーションは得意でも、同僚との関係では戸惑うことが多い――これは、多くの保育者が感じている現実ではないでしょうか。
感情労働の反動
保育は、常に相手の気持ちに寄り添う「感情労働」です。子どもたちや保護者の方々には笑顔で心を配る一方で、その反動で同僚に対しては内弁慶になってしまったり、大人には厳しい基準を求めてしまったりすることもあります。
「保育」という共通のキーワードで集まってはいても、私たちの価値観や育ってきた背景はさまざまです。同じ「子ども主体の保育」という言葉でも、具体的にイメージする保育は人それぞれ。この違いを理解し合えているかどうかで、職場の雰囲気は大きく変わります。
日頃のコミュニケーションが変える職場の空気
豊かな保育実践を支える職場づくりは、特別なことから始まるわけではありません。
- 朝の挨拶を丁寧にする
- 相手の話を最後まで聞く
- 感謝の気持ちを言葉にする
- 困っている人に声をかける
そんな当たり前のようなことの積み重ねが、実は職場の雰囲気を大きく左右していることもあります。
俯瞰的な視点を持つ
仕事の話だけでなく、時にはプライベートな話や趣味の話を共有することで、お互いへの理解が深まります。「この人はこんなことを大切にしているんだな」という理解があることで、普段のコミュニケーションもスムーズになりますよね。
「自分が悪いのではないか」
「うまくいかない」
といった自分目線から一歩離れて、上空から職場全体を見渡してみる。すると、個人の問題ではなく、職場全体の仕組みや流れに課題があることが見えてくるかもしれません。
人が悪いのではなく、うまくいかない仕組みがある――そんな風に捉え直すことで、具体的な改善策が見つかることもあります。
子どもを真ん中にしたチームづくり
どんなに価値観が違っても、私たち保育者には共通の目標があります。それは、子どもたちの幸せと健やかな成長を支えることです。
「この問題について、子どもたちのためにはどうするのがベストだろう?」――このような問いかけから始めることで、自然と協力的な関係性が生まれてくるのではないでしょうか。
一人ひとりの強みを活かしたチーム
理想的なチームとは、全員が同じことができるチームではありません。環境構成が得意な人、子どもとの関わりが上手な人、保護者対応が丁寧な人――それぞれの強みを認め合い、学び合うことで、チーム全体のレベルアップにつながります。
関係性を改善する具体的なステップ
職場の関係性を改善するためには、個人の努力だけでなく、チーム全体で学び合う機会を作ることも大切です。
- 職場の空気感を客観的に把握する
まずは現状を正しく理解することから始めます。職場の人間関係を図に描いてみたり、コミュニケーションのパターンを振り返ったりすることで、課題が明確になります。 - 人間関係を円滑にするポイントを学ぶ
効果的なコミュニケーション方法、相手の価値観を理解する技術、感情との上手な付き合い方など、具体的なスキルを身につけることで、日々の関係性が改善されます。 - 継続的な関係性の見直し
関係性づくりは一度やって終わりではありません。定期的に振り返りを行い、必要に応じて調整していくことが大切です。
あなたの職場をより良くするために
保育という仕事の素晴らしさを最大限に活かし、子どもたちにとっても保育者にとっても幸せな場所を作っていく――そのための鍵は、日頃の関係性とコミュニケーションの工夫にあります。
もし今、職場の人間関係で悩んでいたり、「もっと良いチームにしたい」と感じていたりするなら、それは決してあなただけの問題ではありません。きっと同じような想いを抱いている仲間もいるはずです。
一人では見えないことも、みんなで考えることで解決策が見つかることがあります。コミュニケーションのスキルを身につけ、チームづくりのコツを知ることで、きっと新しい可能性が見えてくるはずです。
保育コミュニケーション協会では、「人間関係の良い職場の工夫」について学べる講座を開催しています。職場の空気感を客観的に捉える方法や、人間関係を円滑にするポイント、明日から実践できる具体的な工夫について、ワークを交えながら学ぶことができます。
あなたの職場をより良くする答えは、実はあなたが一番よく知っているのかもしれません。様々なアプローチを学ぶことで、その答えを見つけるお手伝いをさせていただければと思います。

▼詳細・お申し込みはこちらから
人間関係の良い職場の工夫 講座詳細
<ファシリテーター講師>
宮嶋 順子
川崎市、新潟県内の公立保育園・幼稚園で働く中で、
教育委員会の事務の仕事にも携わり、
人との繋がり、コミュニケーションの大切さを感じる。
以降、クラス担任の他に、フリー保育担当として各クラスのサポートや
一時保育や要配慮児の保育に取り組みながら、
子どもや保護者に寄り添う仕事に携わっている。
岩本 香
公立園で30年間で保育職、教育委員会、子育て支援センターに勤務。
社会教育主事を取得。生涯学習講座を担当し、
子どもから高齢者の方が生きいきと楽しく学習できるよう
講座内容を6年間で100講座、計画・運営し好評を得る。
コーチングを通じて、みんなの支えになりたい!!と考え、
現在は保護者支援や後輩の育成を行い、心に寄り添える保育者を目指している。
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