子どもの権利を尊重すると、わがままになる?──エンパワメントと保育現場の葛藤
「子どもの権利をあんまり尊重すると、わがままになるのではないか?」
「収拾がつかなくなるのではないか?」
そう心配する人もいるかもしれません。

エンパワメントという概念
エンパワメントという概念があります。
大切にされることで、自分らしく生きる力を発揮することができる(個々に内在する能力、行動力、自己決定力)。
「自分は大切な存在なんだ」と感じられる。
相手の尊厳を大切にすることができる。
──というものです。
<参考文献>
森田ゆり(著)『エンパワメントと人権』(解放出版社)
子どもの可能性をエンパワメントする保育、素敵ですね。
でも、現場は余裕がなくて…
一方で、「子どもの権利を尊重することの大切さは、わかった。とはいえ、現場は余裕がなくて、それどころではない──」
そんな風に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
保育現場の葛藤
- 子どもの権利条約・保育所保育指針を現場に置き換えて考える機会がない!?
- 行事・取り組み・書類…忙しい毎日、ゆとりがない
- 「もっと一人一人を見てあげたいのに…」気になる子の増加・業務の多さに追われるストレス
- 気になった時に声を掛け合う、相談できる関係性の課題
- 自分の状態を保つことが難しく、自己管理が後回しに…
- 目先の出来事につい反応・反射的な言動をとってしまう
──保育者自身の自己管理が課題になる──
Q. あなたの園で、今起きていることは…?
ぎりぎりの状況で、何かが起きた時、つい感情的になってしまうこともあるかもしれません。
そして、あとで気がついて自分を責めてしまう──。
そんな方もいらっしゃるかもしれません。
それでも、忙しい毎日の中ではつい、スイッチが入ってしまうことも。
そんな時はどうしたらいいのでしょうか?
立ち止まり、「出来事」と「感情」を分ける
立ち止まり、「出来事」と「感情」を分けるのです。
いま、何が起きているのか?
私は何を感じているのか?
──感じていることを否定せず、抱きしめてあげてください。
その上で、プロとしてどのような行動が適切なのかを「選択」する心の筋肉をトレーニングしていきましょう。
自分の感情に耳を傾け、自らの尊厳を尊重する。
その延長線上に、子どもの権利を尊重する保育があるのではないでしょうか。
子どもの権利を守るために、まず保育者自身が大切にされること。
子どもをエンパワメントするために、まず保育者自身がエンパワメントされること。
それが、本当の意味で子どもの権利を尊重する保育につながっていくのかもしれませんね。
保育コミュニケーション協会では、不適切保育の未然防止をテーマにした研修を開催しています。
子どもの権利を理解し、日々の保育を見つめ直す。そして、チームで語り合い、より良い保育を目指していく。
そんな学びの時間を、ご一緒しませんか?
開催日時:2026年1月20日(火) 20:00~22:00
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https://hoiku-communication.com/schedule/20240414futekisetuhoikumizenboushi/
講師紹介
担当:松原美里(まつばら・みさと)

保育コミュニケーション協会 代表/子ども安全検定代表
全国の自治体研修・園内研修を多数担当。
「子どもの権利」「チームビルディング」「ハラスメント防止」など、
保育現場の安心・安全と働きがいを支える研修を展開中。
著書・監修:「子どもの安心・安全を守る場面別保育のチェックポイント」ほか
松原美里の詳細についてはコチラ
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