インプット・アウトプット・ファシリテーション~園内で学びを仲間と共有するための3ステップ
こんにちは、保育コミュニケーション協会
代表の松原美里です。
外部で「これはよかった!」という学びを得てきた。
さて、この学びを職場の仲間と共有し、
実際にそれぞれの力に変えていっていただくためには
どのような工夫があるといいのでしょうか?
今回はそのための3つのステップをご紹介いたします。
インプット
私たちが研修などを受けて、自分の中に情報を取り入れることで
知識・認識が増えて視野が広がる段階のことです。
「なるほど、そういう考え方・やり方があったのか!」
「ぜひ、やってみたい!」
…というように、
感動と意欲が膨らんでいくのではないでしょうか。
~とはいえ、実はこの段階は
知識として ≪ 知っているだけ ≫ の状態かもしれません。
いいお話を聞いたきもするけれどもーーー
「それって、どんな内容だった?」と言われると、出てこないこともあったり。
アンテナの高いご自身には響いたとしても、
日頃問題意識をお持ちでないかもしれない同僚さんには、
ピンとこないお話の場合もあります。
そこで、大切なのは アウトプットの工夫をすることです。
アウトプット
学びや気づきなど、内側にある情報を外に発信することをアウトプットと言います。
さて、ここで質問です。
復命書・報告など ≪書き上げること・伝えることが目的≫になっていませんか?
とはいえ、よくある研修報告のように「○○でした」と発表するだけでは
研修に参加していない方たちには そのプロセスや感動が他人事になっているため
「ふーん」と流されてしまい、淋しい思いをすることもあるのではないでしょうか。
大切なのは、情報を整理して
≪相手の聞く耳が開き、その人のためになる内容≫
へと変えていくことです。
たとえば…今回の研修につながる内容で、
現場の先生たちが困っていることはどんなことでしょうか?
「○○なこと、ありませんか?」とつかみとして事例を挙げていただき
パッと顔が上がったところで
「実は今回の研修で、●●を心掛けることで、〇〇がよくなるヒントをいただきました。
これから、その内容をご紹介しますね。」
~とすると、ぐっと聞く耳が開き、自分事で物事を捉える仕掛けになります。
そのためには、現場の他の方たちの困りごとに耳を傾けるアンテナが必要になり
それらを言語化する悩ましいプロセスが生じてきます。
じつは、相手目線でアウトプットするために
「何をどう伝えるか」を意識し、もやもやしながら考える時間が
一番ご自身の力になり、成長へとつながるプロセスなのです。
ここまでで、アウトプットという段階を一つ、乗り越えました。
「は~、終わった!!」
「伝えたよ!あとは、自分で何とかしてね!」
~と言いたくなるところではありますが、
じつはそれでは「へぇ~!」とはなっても
「とはいえ、現実的には○○もあるし…」
「その園とうちとは違うし…。」
「○○だし、○○もよくわからないし…。」
~と、変化を恐れて今まで通りを維持しようとする
人間の本能が作動するかもしれません。
この後、職員一人一人の気づきや現場の改善につなげてもらうためには、
いったいどうしたらいいのでしょうか?
ファシリテーション
そこで登場するのが、
・ワーク
・気づきのシェア
・できそうなこと
・課題と感じていること
~などを今度は聞いていた人が体験するなどを通して、
それぞれの日常を振り返って言葉を与え、
職員同士で分かち合うことを通じて
気付きを膨らませ、日常へとつなげていく
≪ ファシリテーション ≫というプロセスです。
ファシリテーションとは…
話し合いにおける相互作用のプロセスから、課題を達成するために
多様な人材のアイディアや気付き・相互理解や情報共有を促進する技術
≪聞き手・場に集まる人の気づきを引き出す≫アプローチのことです。
こういった3つのプロセスを通して、
「あ、こういうことができるかも」
「やってみて、また相談しよう」
~といった前向きな姿勢へと変化していくきっかけになることでしょう。
実際にチャレンジした方からは、
「楽しかったです!またお願いします!!」とリクエストが続出し
その後、継続的に園内で学び落とし込みをする時間を
担当することになった…というお話も聞いております。
とはいえ、このファシリテーションが意外と
「思っていたのとちがう…。」
「あれっ、そんな声が出たらどうしたらいいの?」
~と、おろおろしてしまう展開につながることもあります。
じつはファシリテーションには、体験を重ね、振り返りを通じて
技術を筋トレしていくことが大切です。
このあたりは、様々な角度から
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