子どもの権利からはじめよう──「自分が子どもだったら、どう感じるか?」
「質の高い保育って、どんなものだろう?」
そう考えたとき、みなさんは何を思い浮かべますか?
実は、保育を見つめるときにとても大切になる視点があります。
それは──
「自分が子どもだったら、どんな気持ちになるかな?」
そんな想像を土台にするということです。
子どもたちが、「自分は大切にされている」と感じられる保育。
そんな保育を目指すために、まずは子どもの目線にそっと立ってみるところから始めてみませんか?

Contents
子どもの気持ちになってみると…
研修の中では、
保育者の接し方を2つの形で体験していただくことがあります。
ひとつは、少し感じの悪いバージョン。
もうひとつは、大切にされていると感じられるバージョン。
実際に子どもの立場で体験してみると、
「なんだか嫌だな」「悲しいな」
そんな気持ちが湧き上がることもあります。
もしかするとそれは、
子どもの権利が守られていないから、胸がざわつくのかもしれません。
ユニセフが伝える、子どもの4つの権利
子どもが幸せに生きるために、ユニセフは4つの権利を示しています。
- 生きる権利
住む場所、食べ物、医療など、命が守られること - 育つ権利
学びや遊びを通して、自分の力を伸ばしながら成長できること - 守られる権利
暴力や搾取などから、安心して守られること - 参加する権利
自分の気持ちや意見を自由に表し、伝えられること
どれも、子どもにとって、とても大切なものですね。
保育の毎日を、そっと振り返ってみると…
これらの権利を心に置きながら保育の日常を思い返してみると、新しい気づきに出会うことがあります。
「自分が子どもだったら、こうしてほしいなあ」
「こんな言葉をかけてもらえたら嬉しいなあ」
そんな思いが浮かぶ場面もあるかもしれません。
今まで
「集団だから仕方ない」
「園では難しいかも」
とあきらめていたことも、見直すことで、子どもたちの笑顔がもっと増えるかもしれませんね。
権利を尊重すると、わがままになる?
「権利ばかり大切にしたら、子どもがわがままになるのでは…」
「保育がまとまらなくなるのでは…」
そんな不安の声を耳にすることもあります。
実は、エンパワメントという考え方があります。
エンパワメントとは
人は誰かに大切にされることで、自分らしさを発揮できる力が育ちます。
「自分は大切な存在なんだ」と感じられると、子どもは自分で決める力、挑戦する力、そして他者を思いやる力が育っていきます。
エンパワメントとは、まさにその成長を支える考え方なんです。
<参考文献>
森田ゆり(著)『エンパワメントと人権』(解放出版社)

子どもの未来を信じて、そっと寄り添う保育へ
子どもたちの可能性を信じ、その力を引き出していく保育──。
とても素敵なことですね。
そして何よりも大切なのは、毎日の中でこの問いをそっと抱き続けること。
「自分が子どもだったら、どう感じるかな?」
その視点が、子どもの未来を照らす力になるはずです。
保育コミュニケーション協会では、不適切保育の未然防止をテーマにした研修を開催しています。
子どもの権利を理解し、日々の保育を見つめ直す。そして、チームで語り合い、より良い保育を目指していく。
そんな学びの時間を、ご一緒しませんか?
開催日時:2026年1月20日(火) 20:00~22:00
▼詳しくはこちらから
https://hoiku-communication.com/schedule/20240414futekisetuhoikumizenboushi/
講師紹介
担当:松原美里(まつばら・みさと)

保育コミュニケーション協会 代表/子ども安全検定代表
全国の自治体研修・園内研修を多数担当。
「子どもの権利」「チームビルディング」「ハラスメント防止」など、
保育現場の安心・安全と働きがいを支える研修を展開中。
著書・監修:「子どもの安心・安全を守る場面別保育のチェックポイント」ほか
松原美里の詳細についてはコチラ
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