5月21日開催【信頼関係を育むコミュニケーション】園での出来事から学んだ、伝えるということの大切さ
新年度が始まり、あっという間に1か月が過ぎましたね。
子どもたちも少しずつ園での生活に慣れ、笑顔を見せてくれる場面が増えてきたのではないでしょうか。
保護者の方にも、そんな子どもたちの可愛らしいエピソードや園での様子を丁寧に伝える中で、少しずつ関係が築かれ始めている頃かもしれません。
一方で、新しい環境で頑張っている子どもたちの疲れが出始めるこの時期。
保育者の皆さんも、緊張や忙しさの中で心身の負担を感じている方もいらっしゃると思います。どうかご自身の体調も大切になさってくださいね。
保護者とのコミュニケーションに戸惑うとき…
保護者との関係づくりは、子どもたちの成長を支えるうえでもとても大切です。
だからこそ、どう伝えればよいのか…と悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。
保護者の方々が持つ価値観や考え方は、本当にさまざま。
どんな言葉を選ぶか、どこまでお伝えするか、そのバランスを見極めるのも容易ではありません。
今日は、そんな中で私が経験したある出来事をご紹介させてください。
「謝ってほしい」…保護者の想いにどう向き合うか
それは、2歳児クラスを担任していたときのことです。
給食前の手洗いの時間、2人の女の子が場所の取り合いを始め、次の瞬間、片方の子がもう一方の子の背中をガブリ…。皮がむけてしまうほどの傷が残りました。
降園時、迎えに来られたお祖母様に経緯を説明し、謝罪をしましたが、納得がいかない様子で帰られてしまいました。
一方、噛んでしまった子の保護者には、その場で特にお伝えしていませんでした。
翌日、そのお祖母様から「相手の保護者から謝罪がないのはどういうことか」と強い口調でご指摘を受けたのです。
こちらとしては、「園の責任」として何度もお詫びし、事情を説明しました。
ですが、「謝ってもらいたい」というお祖母様の気持ちは変わりませんでした。
そこで、私は改めて噛んでしまったお子さんの保護者に事情を説明し、「一言、気にかけていただけるとありがたい」とお願いをしました。
最初は「どうして私たちが謝らないといけないの?」という反応もありました。
ですが、園として対応しきれなかったこと、怪我の深さ、そして何より相手が「少しでも気にかけてもらいたい」と願っていることを丁寧に伝えた結果、保護者の方はご理解くださり、お祖母様へ「すみませんでした」と言葉をかけてくださいました。
するとお祖母様も「もういいですよ」と、ふっと肩の力を抜いたように返してくださったのです。
伝えることで育つ、信頼の土台
おそらく、お祖母様も“自分の孫だって、同じことをするかもしれない”ということは、きっとわかっていたのだと思います。
今回は「ちゃんと気にかけてほしい」という気持ちが強かったのでしょう。
この経験から私が学んだのは──
たとえ園の責任で起きたことでも、経緯を丁寧に説明し、必要に応じて関係者へきちんと伝えていくことが、保護者同士の信頼や園への安心感につながる、ということです。
保護者の「本当の想い」に寄り添うために
皆さんの園にも、きっといろいろな背景や思いを抱えた保護者の方がいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の講座では、そんな保護者の“表には見えづらい想い”をいくつかご紹介しながら、
🌸 思いが伝わる「伝え方」の工夫
🌸 保護者の声に寄り添うアプローチ
🌸 多面的に物事を捉え、対話しやすくなるヒント
を、ワークを交えて一緒に学んでいきます。
「どこまで伝えるべきか迷ってしまう」
「保護者とのやり取りが、いつも難しく感じる…」
そんな想いを抱えている方へ。
一人で抱え込まず、私たちと一緒に、実践につながるヒントを見つけてみませんか?
あなたのやさしい言葉が、保護者との信頼を育む一歩になるはずです。
📝研修のご案内
📅【開催日】2025年5月21日(水)20:00~22:00
💻【場所】オンライン(Zoom)
🌿【対象】保育者・保育関係者のみなさま(どの立場でも歓迎です)
💰【参加費】一般:3900円 (税込:4290円)
無料Line会員・ご紹介:3800円 (税込:4180円)
オンラインサロン会員:3700円 (税込:4070円)
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👉 新学期に知っておきたい 保護者とのコミュニケーション
保育者の想いと、保護者の願いが、少しずつ重なり合っていくように──
対話の種を一緒にまいてみませんか?🍀
<講師:認定ファシリテーター講師>
宮嶋 順子
川崎市、新潟県内の公立保育園・幼稚園で働く中で、教育委員会の事務の仕事にも携わり、人との繋がり、コミュニケーションの大切さを感じる。
以降、クラス担任の他に、フリー保育担当として各クラスのサポートをしたり、一時保育や要配慮児の保育に取り組んだりしながら、子どもや保護者に寄り添う仕事に携わっている。
様々な思いをもつ保護者との関わり方に悩んだり葛藤したりしていく中で、保護者の思いに寄り添うことの大切さを感じ、日々のコミュニケーションの中で実践している。
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