10月6日開催 コミュニケーション講座『新人保育者のための保護者とのコミュニケーション講座』&『保護者とより良い関係を築くためのコミュニケーション講座』ご報告

10月6日に保護者向けコミュニケーション講座を開催しました。
「ふつう、なかなか教えてもらえないことを教えてもらえる機会でした」
といった声が印象的でした。

第1部では、秋葉美喜講師による
「新人保育者のための保護者とのコミュニケーション講座」にて、
ドキドキ逃げ出したい気持ちになる保護者対応に、
さまざまな視点と保育者としての在り方の工夫を。

第2部では保育コミュニケーション協会 代表 松原による「保護者とより良い関係を築くためのコミュニケーション講座」を。気になる保護者とのコーチングロールプレイを通して、それぞれに気づきがあったようです。
応援・シェア・ご参加下さったみなさま。
どうもありがとうございました💐

当日の様子を、ご報告いたします

第一部

こんにちは認定講師の秋葉美喜です。

私は第一部の「新人保育者のための保護者とのコミュニケーション講座」
を担当させて頂きました。

第一部では参加者の皆さんが日頃感じている
保護者の方とのコミュニケーションでの悩みや不安をお聞きしながら

1.新人保育者が保護者に感じる不安とは
2.不安・戸惑いを取り除き、自然に向き合うために
3.保護者を理解し、心が近づくコミュニケーション
4.心地良いと感じる話し方・伝え方

といった流れで進めていきました。

まずは保育者と保護者の関係について皆さんと考えるところから。
保護者に対して持つイメージは人それぞれで
いろいろな言葉が出てきましたが
間には必ず子どもの存在があり
一緒に子育てをしていく大切なパートナーだという意識を共有できました。

また、保護者と自然に向き合うためにはそれを邪魔しているもの、
例えば頼りなく思われているのではないかなどの不安、
よく思われたいという願望、こうなって欲しいという期待など

自分自身の中の思いがあることに気づくことが大切で
そしてそれらの思いから解放され自由になるためには
意識の向きを自分から相手に向けてみることが大事であることをお伝えし、
お隣の方とのペアでのワークの中でその違いを少し体感して頂きました。

皆さんからの感想では、
気づかないうちに自分がどう思われているか気にしながら話をしてしまっているかも…。
相手に矢印を向けるってなかなか難しい。
これは保護者だけでなく職場の同僚にもつかえることなど様々な声を頂きました。

新人時代はとくに、
こういう保育者になりたい、保護者から信頼されたいなど
熱い思いを持っている方が多いと思うので
ときに自分の思いが強すぎてそれに囚われてしまう、
身構えてしまう、壁を作ってしまうのかもしれません。

その思いは大切にしつつ、
いったん横に置いておいて相手に意識を向けて向き合う、
それが大切であると改めて感じました。

<参加者の声を一部ご紹介します>

「自分に意識を向けてしまうと
自然と保護者に向き合うことが出来ないことが印象に残りました。」

「保育者が子どもの動きなどに興味を持ち
しっかりと保育すれば子どもも嬉しくその思いは
保護者にも伝わることを改めて感じました。」

「新人保育者向けとありますがたくさん気づきがありました。
言葉の使い方、マナー研修はとても必要だなと改めて感じました。」

「保護者とのコミュニケーションについては授業でも習うことがなく
現場に出て初めて向き合わないといけないことだったので
改めて自分を見つめ直すきっかけになりました。」

「自分本位で伝えることが多く相手の立場に立っていなかったなと気がついた。」

~ご参加下さった皆さん、ありがとうございました。

悩みの中には保護者との関係をよりよくしていきたいという
前向きな思いが見え皆さんから私自身もたくさんの気づきを頂きました。

一緒に子育てをしていく大切なパートナー、
そんな思いを胸に保護者とのよりよい関係を築いていけますように。
皆さんのご活躍を心よりお祈りしております。

第二部

こんにちは、第二部
「保護者とより良い関係を築くためのコミュニケーション講座」
を務めさせていただきました 保育コミュニケーション協会 代表の松原美里です。

子どもを真ん中に、一緒に笑い合い、気付き合い、
家庭と園との絆を深めながら成長を見守っていくことが出来る
心強いパートナーシップを築くことが出来るご家庭がある一方、

保育者としての経験を重ね、子どものためにとアプローチをする中で、
保育者として、子どもの育ちへの思いが強いからこそ生じる
保護者との視点の違い・行き違いにもどかしさを感じる・・・という声を
中堅以降の保育者から、度々耳にします。

今回の講座の中では、
松原自身も出会ってきたさまざまな保護者の事例を上げながら
それぞれのご家庭の背景に思いを馳せ、
こちらの願う「理想の保護者」というメガネを外し、
それぞれの家庭の葛藤や課題に寄り添う
コミュニケーションの視点について、

1.子育て家庭の今
2.保護者の信頼につながるきめ細やかなかかわりとは
3.もどかしい場面における気付きと変化のタイミング
4.共通のゴールへ向けて
5.相手に伝わる“伝え方”
6.保育者の心の自己管理

~といった流れで、一緒に考えて行きました。

はじめに、日々接している中では見えなくなることもある
保護者を取り巻く環境・不安・背景に思いを馳せる中で
子育てがしにくい社会における保育者の専門性の重要性と
プロとして大切にしていきたい姿勢についてお話をし、
身近な保護者について参加者同士でお話をしてもらう時間を持ちました。

保育者として対面すると子どもへの思いから見えなくなってしまうこともありますが
「困っているのかもしれない」という視点から見ていくと、
さまざまなサインに気づくことがあります。
ご自身も子育てをされていた時の体験から
「確かに…不安でいっぱいだった」といった声も聞かれ、
しみじみとした空気が流れました。

「子育て支援」といいますが、
目線を保護者に合わせつつも、″子どもを真ん中”に
共通のゴールを見つめていくことが保育者のお役目です。

そのための在り方・コーチングコミュニケーションによって
相手の思いを引き出していくアプローチを実際にセッションで体験し、
気づきを現場に持ち帰る2時間となりました。

<参加者の声を一部ご紹介します>

たくさん共感できる話があり、うれしく思いました。
「この話はあの職員だな」と保護者より職員の顔が思い浮かびいました。
ワークの中でも気づきがありました。

とても分かりやすく、理解しやすい研修でした。
保護者に呼吸を合わせるところから、明日から少しずつ実践してみようと思います。

共通のゴールに向かって、一緒に考えていくということが自分の中になかったため
印象に残りました。
自分が大事にしていく一歩を見つけたり、
ポイントを知ることができて参考になりました。

お話の奥が深く、聞き逃さないように注意深く聞いているため
二時間過ぎるのがあっという間でした。
保護者は自分の子供の成長が遅いと不安になるため、先生がお話しされた
「プロからの情報提供」はとても分かりやすく、説得力があるなぁと思いました。

知らず知らず、自分の保育観だけを伝えてしまっているなと
振り返るきっかけになりました。
また、保護者の気持ち・感情と自分の感情は違うということ、
分けるということも知ることができてよかったです。

心の奥のニーズに耳を傾けること、大切だなと思いました。
もどかしい場面における気づきと変化のタイミングは、納得できる内容でした。

とても分かりやすく、他者との交流もあり、意見を取り入れる時間もあり
かたよってしまっていた頭を少しやわらかくする機会になりました。

保護者とのコミュニケーションでは伝えることが多くなりがちですが、
保護者の困り感や何を求めているのかなど、
聞くことを大切に関係づくりをしたいと思います。

気になる保護者役をしてみて、「もしかしたら不安だからこの行為をしているのかもしれない」と気づきました。
黄金ルールの”相手にとって意味があること”は何なのか、聞いていきたいと思います。

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