「家族や親しい方との思い出の写真や品物」社会的養護の子どもの気持ちを体験してみる【ローズ定例会】2024年7月レポート
保育コミュニケーション協会オンラインサロン、それぞれのメンバーの個性が輝くローズ定例会、2024年7月の会は、田塚康弘 先生の「子どもの気持ちを考える〜養護施設の視点から〜」でした。
「家族や親しい方との思い出の写真や品物を紹介してください」から始まった今回のローズ定例会。
そして――ほっこりした時間が流れた後「それを手放してください」と言われあっけにとられるそれぞれの表情。
- 子どもの目線
- 家族の大切さ
…これらを大切にしたい、というところから始まった問いかけとシェア、心に響きました。
「喪失体験をワークで体験するチャレンジをしてみたいのですが」
そんな声を田塚先生からいただき、せっかくするのであれば…ということで、
「ローズさんにて時間を設けてみるのはいかがでしょう?」
~と、もみもみリーダー隊のみなさんにバトンをお願いをした経緯がありました。
とっても深い時間になり、じーんとしております。
ご自身の家族との思い出――大切なもの、大切にしてもらっていた体験や記憶…。
それを思い浮かべて、ほっこりした後で家族との訣別――大切にしているものを捨てさせられる体験を想像してみる。
それはつまり、児童養護施設に措置されてきた子どもたちの気持ちなのだと。
壊された、家族との思い出を捨てさせられた体験…。
それでも、子どもにとって親は唯一無二の
自分を創り出してくれた「神」のような存在だといわれています。
親を否定することは、自分の出自を否定すること。
複雑な感情を抱き、葛藤し続けるのですよね。
「家族を否定しない、受容してあげてほしい」という田塚先生のねがい。
人の人生って本当にそれぞれですよね。
傷を負ってしまった人もいれば、いろいろな経験で上塗りされて幸せになっていく…。
そのかかわりができれば…。
バトンリレーのように子どもたちの人生そのものに寄り添うことができるといいな。
そんな保育者でありたい、というブレイクアウトルームの声に、希望が見えたように感じました。
親しか守れないものもあれば、親以外の人だからこそできることもある。
児童養護施設職員の役割ってなんだろう?
子どもだけ守れたら、それでいいのか?
そうではないんですよね。これは、保育の現場も一緒のこと。
そう思うと、子どもを支える現場それぞれの社会の中での大切なお役目「第二の帰れる場所を担う」ということの意味が見えてきたように感じました。
家庭でのルーティン、生活様式、家庭の受ける影響。
親代わりに、という熱い思いはとても貴いのですが、「親」になることは、できません。
情もあるけれども、プロとして、線引きをしていく必要があるのですね。
家族・家庭・アイデンティティを受け止めることの大切さを改めて痛感するとともに、自分を律することの重要性。
これはコーチングの「自己管理」にもつながることであり、当たり前だけれども難しい事だなぁ、と。
あらためて保育や子どもの家庭にかかわる私たちに必要とされる職業意識に思いを馳せるひとときとなりました。
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