場当たりな対応から、ありたい未来へ向けた戦略を練る~園長にマネジメントが必要な理由
園長先生にマネジメントが必要な理由とは?
ミドルリーダーのキャリアアップ研修マネジメントを担当することが多いのですが、
受講終えた皆さんから必ず上がる声が
「園長や主任にもマネジメントを受けさせてあげたい」と言うものです。
自分たちが良かれと思って提案をしたとして、園長先生や主任さんが…
頑張ってはいるものの、今だけを見て未来を思い描くことができていないと、
「提案」が「批判」に聞こえてしまうためです。
園長先生に本当に必要なマネジメントの視点とは?
現場のプレイヤーとは異なる園長ならではの役割として、
たとえば「採用」を一つ例にとっても
求人・採用・パンフレットの見直し・載せる項目の検討・採用試験を受ける候補者の視点を考える・
他園はどうしているのかの情報収集・実際のパンフレットやHPの内容作成(外枠として)・
日々の発信の媒体・方向性の検討・種まきをしていく先の養成校やハローワークとのコミュニケーション
園内の受け入れる意識醸成・育成のあり方の見直し・そもそもの保育の価値観の振り返り・
共通の価値観を再構築するための園内研修の取り組み・
暗黙の了解を言語化する”やり方共有”のためのマニュアル作成
~と、ざっと思い浮かべるだけでも 見えてくる課題・
取り組んでいきたいことが山のようにあるのではないでしょうか。
これらを、私は「ジャガイモかと思っていたら、サツマイモだった」という感覚でとらえております。
掘ればすぐに収穫物をモロモロと手に取る撮ることができるジャガイモと…
かたい土を掘り進めるほどに、ひとつ。
まだ先に根が続いており、掘り進めていくと、また一つ。
…というように、向き合うほどに新たな課題と出会い、全体像が見えるころには
道のりの長さに心細い気持ちになることもあるでしょう。
じつは、それが当たり前なのです。
現場にいると、日々 子どもの様子や反応から
「これはいいこと」「やりがいを感じる」といった瞬間があちこちに宝物のようにあるのですが
園長という全体像を描く側の視点に立つと、
社会の変化を踏まえた園を取り巻く現状という土壌の素、
園内の課題など都合の悪いことも、葛藤もまっさらなまなざしで受け止めた上での
現状認識が、スタートになります。
そこから、たくさんの課題の中で溺れてしまうのではなく、
・ゴール設定
・情報収集
・やり方・選択肢を見つける
・戦略を練る
・ありたい保育へ向けた質の向上
・園内の職員との共有
・一人一人の資質の向上
・一緒に前に進むためのチームワーク
~について、先を見越した計画を立て、意識を共有した上で
できることから職員さんと一緒に園全体で取り組んでいくことが大切です。
とはいえ、なかなかそういった考え方の道筋や、工夫の仕方について、
教えてもらう機会というのは少ないのではないでしょうか。
一般的によく園長のためのマネジメントのセミナーで聞く内容としては、
社会の変化や公定価格の変化・人材の今…などなど、
園を構成する様々な ”要素” についてのお話を聞く機会が多くあります。
とはいえ、聞くだけでは「今、こんなことになっているのか…。」と
どんよりした気持ちや焦りを感じることにつながり、園長自身
「なんでこんなお役目、引き受けてしまったのだろう…。」
と苦しくなることもあるのではないでしょうか。
”要素”のお話というのは、本来は「どうありたいか」「どうなりたいか」という
ビジョンのもとに、作戦を練るためのものです。
ビジョンありきで、その道具をどのように生かしていくことができるのか?
何が足りておらず、どう工夫することができるのか?
について考えるためには、
現場の客観的な分析と、理想の状態を踏まえた戦略的な思考が必要になります。
保育の現場のプレイヤーから、園長へと視点が変わった時に、
最も悩むのはこの観点なのではないでしょうか。
3月20日開催の園長のためのマネジメント研修では、
ご自身の園を取り巻く環境や状況を踏まえたゴール設定と
そのための戦略策定・どういった要素に、どう向き合っていくのか…について
「保育リーダーのマネジメント力40のポイント」をテキストに
保育を支える諸要素と向き合いながら自園に落とし込み
できる工夫を見つけていく時間にしていきます。どうぞお役に立てください。
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