小さな命との出会いが教えてくれること~生き物と共に育つ子どもたちの心【ローズ定例会】2025年5月レポート

ウサギやひよこ、ザリガニにメダカ…。皆さんは幼い頃、こうした生き物のお世話をした経験はありますか?

先日、バリ3Daysに参加した際、いつも同じ景色を見ていても
「あっ、ここにこういう虫や動物がいますね」
「木によって、止まっている鳥や虫が違うんですよ」
と、まるで動物の目線でレポートをしてくださる、ようこ先生がいらっしゃいました。

きっとようこ先生の目には、子どもたちや保育の中で繰り広げられてきた、ワクワクするような動物たちとのストーリーが映っているのではないでしょうか。そんな思いから、今回はようこ先生にお話をお聞きすることにしました。

「僕らはみんな生きている」~ローズ定例会での学び

毎月第四水曜日に開催している『保育コミュニケーション協会オンラインサロン』のローズ定例会。2025年5月のテーマは「僕らはみんな生きている、生きているのは自分たちだけではない」でした。

生き物と向き合うことを通して、子どもたちは自然と命の循環や、生き物同士のつながりを受け入れていくようになります。カブトムシの幼虫のお世話など、時には面倒に感じることもあるかもしれませんが、親子で一緒に命のお世話をする体験の中で、心が動く瞬間があるのではないでしょうか。

子どもたちの想像を超える発想

「目の前の生き物をどう大切にしていこうか?」

そんな問いかけから、子どもたちの思いもよらない発想が生まれる瞬間があります。保育の現場に感動をもたらしてくれる「生き物との向き合い方」について、ようこ先生からたくさんのお話を聞かせていただきました。

生き物を飼うということは、やがて迎える別れの時に、子どもたちにどう伝え、どのように受け止められるよう言葉にしていくかという大切な場面と向き合うことでもあります。そして、私たち人間だけが生きているのではなく、動物の命をいただいて生きていること、すべての命がつながり合っているということを実感する貴重な機会にもなるのです。

現場で生まれた心温まるエピソード

ようこ先生のお話にインスパイアされて、参加者の皆さんからも様々なエピソードが飛び出しました。その中から、特に印象に残った体験をご紹介させていただきますね。

《生き物との日常から生まれる学び》
「夕方になると必ず帰ってくるウサギがいたんです」
「給食の残りを美味しそうに食べるウサギの姿に、子どもたちも愛着を感じていました」

こうした日常の中で、子どもたちは生き物との自然な関わり方を学んでいきます。大切に飼っていても、時には命を失ってしまうこともありますが、そんな経験も含めて、子どもたちの心の成長に大きな役割を果たしてくれるのです。

《小さな命のドラマ》
「トカゲの餌としてクモを見つけて探していたのに、大きなクモが生き残って、トカゲの方が…」

こうした生き物同士のやり取りを見ていると、子どもたちの心も動きます。亡くなってしまったという出来事が、逆に心を豊かにしてくれることもあるのです。子どもたちにもてあそばれながらも、生き物たちは大切なことを教えてくれる存在なのですね。

《年齢に応じた大切な体験》
「自分も小さな生き物も、同じ生き物なんだ」

こうした気づきから、子どもたちには自然と環境への配慮や思いやりの心が生まれてきます。年齢ごとに必要な活動があり、保育の中での体験がいかに大切かということを改めて感じさせられます。

命の重みについて考える

「命に差はないはずなのに、なぜ重みが違うように感じるのでしょう?」

参加者の方からのこの問いかけに、みんなで深く考える時間を持ちました。虫や動物を通して、子どもたちが何を感じているかということが大切なのです。感じる価値観は教科書には載っていません。こうした体験こそが、道徳心の根っこを育んでいくのかもしれませんね。

「虫が苦手な子もいますが、それはそれでいいのではないでしょうか」
「そんな時に『じゃあ、俺がとってやる』という子どもの心意気に、じーんときます」

一人ひとりの子どもの表情や気持ちを大切に受け止めていくことで、お互いを思いやる心も育まれていくのですね。

自然との共存を考える

現代は人間にとって住みやすく便利になった一方で、土がなくなり災害が増えるなど、自然からのサインを感じることも多くなりました。土の中の細菌が良い働きをしていることや、虫にも優しい虫除けスプレーがあることなど、共存していくためのやさしい選択肢について考える機会も増えています。

自然の摂理を大切にし、幼児期のうちに直接体験をすることの意味を、改めて感じさせられます。

「カマキリの赤ちゃんが出てきたところを、カナヘビが狙っているのを見つけました」
「軒下にスズメバチの巣ができて、みんなで観察しました」
「蝉の抜け殻は、揚げ物に似ているので、そのままおままごとに使っています」

各園での「当たり前」が、他の園では驚きだったりして、笑いに包まれた温かいローズ会となりました。

命を身近に感じる体験を

松原自身も小学校3年生の頃からセキセイインコと一緒に生活していますが、逃がしてしまったり、死なせてしまったりして、大泣きしながらお墓を作ってきた体験があります。

今は自宅で動物を飼うことが難しい時代になってきていますが、こうした体験を通して命を身近に感じることができました。動物と向き合う中で、一緒に命の大切さを感じていきたいですね。

保育や人生の幅を広げていくローズ定例会では、メンバーお互いの持ち味や特技、魅力を分かち合いながら、素敵な学びの時間を過ごしています。Slackでの情報共有とともに、ローズ会でワイワイ楽しみながら学び合う仲間を募集しております。

小さな命との出会いが、子どもたちの心にどれほど豊かな体験をもたらしてくれるか。そんなことを改めて感じさせてくれた、温かいひとときでした。

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