一人一人のいまいる場所に耳を傾けよう【園内ファシリテーター育成講座】第8期 ZOOM2レポート
「いい園にしていきたい」と願いを持つみなさんと、6か月にわたる旅路を通して一緒に園改革を行っていく
園内ファシリテーター育成講座 ZOOM2を終了いたしました!
今回から、海外の幼児教育施設を運営されている方々も参加され、経験の共有を通じて参加者の視野が広がり、充実した時間となりました。 特に嬉しかったのは、参加者の皆様が前回からの課題に真剣に取り組み、職場で様々な変化が起きていたことです。例えば、普段あまり話をしなかった同僚に自分の思いを打ち明けたことで相互理解が深まり、新たな関係性が生まれるなどの成果がありました。
- 知識を得る(教わる)
- 現場を振り返り、気づきを得る
- 現場で行動し、チャレンジする
- 園内ファシリテーター育成講座での振り返りを通じて確信を得て、今後の自身の力に変えていく
今回は、松原自身が「園を変えたい」という思いが先行し、職員との心の距離が開いてしまった体験や、「施設長、頑張りすぎているよね」と言われ、空回りして無力感を感じた経験について話しました。 これらの経験を通じて、「今の業務でいっぱいいっぱい」「それどころではない」と感じている現場の先生たちと、同じ視点に立つための入り口として、以下のアプローチを提案しました。
- 場の雰囲気を和らげる働きかけ
- それぞれの職員が見ている世界を理解する
- 一人一人のニーズを把握する
参加者の皆さんには、これらの点について考え、書き出していただきました。その後、お互いの課題をシェアし合う中で気づきが深まり、次回に向けての新たなチャレンジを見出す時間となりました。
次回の2月11日の講座では、園全体を俯瞰し、今後の方向性やアプローチを見出す時間となります。皆様のお話を再び伺えることを楽しみにしております。 園を変革していくプロセスは、時に孤独を感じさせるものです。何が正解なのか、どこに向かっているのかが不明確になり、不安を感じることもあるでしょう。
園内ファシリテーター育成講座は、お互いのチャレンジに勇気づけられ、相互に支援し合える場となっています。
今回の講座を通じて、アシスタントのじゅんちゃんと共に、私たちが非常に重要な取り組みを行っていることを改めて実感しました。
なお、「今、参加を決意した」という方のために、動画と補講を用意しておりますので、ご安心ください。

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じゅんちゃんの振り返り
今回の講座は、前回の学びを振り返ることからスタートしました。松原講師の説明により、学びの流れが頭の中で整理しやすくなり、受講者の皆さんも頷きながら理解を深めたり、自分の中に落とし込もうとする姿が見られました。
園内ファシリテーター講師育成講座 では、毎回宿題が出されます。学んだことを現場で実践することで、新たな気づきや手応えを得ることができるからです。忙しくて宿題に取り組めなかった場合でも、前回の内容を振り返りながら宿題について考え、自分の言葉で表現することで、知識をより確実に脳や体に定着させることができます。
前回の宿題は「自己開示をしてみる」でした。
その宿題を意識しながら実践した皆さんから、次のような声が寄せられました。
- 勤務時間外に職員と話す機会を持ち、自分の経験を共有することで、距離が縮まったと感じた。
- 笑顔で接することで、場の雰囲気が柔らかく変わるのを実感した。
- 困り感を抱えていた職員がいたが、場の空気を意識しながら関わることで、保育の方向性が見えてきて、納得感を得られているようだった。
このように、学びにアンテナを立て、実践を通して気づきを得た皆さんの姿から、無意識のうちに学びを深め、落とし込んでいる様子が伝わってきました。
今回の研修では、以下の4つのテーマについて学びました。
- アイスブレイク
- 「それぞれの今を感じ取る」 〜園内で何が起こっているのか〜
- 場の「ニーズ」に耳を傾ける
- 変化・成長の段階
「アイスブレイク」というと、ゲームをしながら場を和ませるものと思われがちです。私自身がそう認識しておりましたが、実はもっとシンプルなものでも効果的です。たとえば「好きな食べ物」を聞くだけでも、場の雰囲気は温かくなります。松原講師から具体的な事例を紹介していただきながら、「自分にできるアイスブレイクは何か」を考える機会となりました。
「それぞれの今を感じ取る」では、立場によって意識や視点に違いがあることを確認しながら、園内で実際に何が起きているのかを考えました。職員の皆さんへの温かい思いがあるからこそ、それぞれの視点を持ち寄り、シェアし合うことで、新たな気づきが生まれる時間となりました。
「場の中にもある『ニーズ』に耳を傾ける」 では、「ニーズ」という言葉を聞いた瞬間、少し難しそうな表情を浮かべる方もいました。そこで、松原講師が「マズローの五段階欲求説」の図を用いながら説明を加えたことで、「ニーズ=人が必要としているもの・こと」という意味を、より明確に理解できたように感じました。
また、今回の講座で受講者の皆さんが最も深く考え込んでいたのは、最後のテーマである 「変化・成長の段階」 でした。
- 学ぶ ー 講座で知識を得る(教わる)
- 振り返る ー コーチングの手法を活用しながら気づきを深める
- 実践する ー 学んだことを現場で取り入れ、チャレンジする
- 自分の力にする ー 実践を通じて、学びを自分のものにしていく
この4つのステップは、講座の中に意図的に組み込まれています。松原講師の「学びをしっかりと自分のものにしてほしい」という思いが込められているからです。
講師の話を聞いて「頭では理解できるけれど、なかなか実践に落とし込めない」と悩む方もいるかもしれません。しかし、この講座は 学んだことを実践することで、理解が深まる よう設計されています。試行錯誤しながら現場で取り組み、その中で得た気づきを皆で共有することで、さらに学びが磨かれていくと感じています。
私自身も、皆さんの気持ちに寄り添いながら、学びをしっかり支えていきたいと思います。
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