【保護者であるお友達より】コロナ陽性に感染して感じたこと
こんにちは。保育コミュニケーション協会 松原です。
先日、お友達がSNSにUPしていた記事に心を動かされ、 許可をいただいて、こちらにてご紹介をさせていただくことになりました。
新型コロナウィルス、園内での罹患… その時、どうしますか?
どんな気持ちになるのか、またその後に感じたことなど、当事者ならではの気づきのシェアに、共に学ばせていただければ幸いです。
<以下、お友達の文章をシェアさせていただきます>
コロナ陽性に感染して感じたこと
じつは…新型コロナウイルス感染症に感染していました。それも家族全員です。
いわゆる家庭内感染というものですが、誰が持ってきたのか分かりません。
発覚順ではパートナーが先ですが、私が持ってきた可能性もあります。
パートナーは4日前に、私と息子は本日隔離期間を終えて、外に出れるようになりました。
私が、何故コロナを罹ったことを公表しようと思ったのか、には理由があります。
- 「感染したらどうなる?」のノウハウとして少しは役に立つかなと思った
- 保健所、及び行政の素晴らしさを伝えたい
- 「こうなったら誰が罹ってもおかしくない!気にしないで!」
という割にみんな言えない雰囲気なのは、当事者が隠すからではないかと考え、本当に「おかしくない!」と思うなら素直に言おうと思った
という理由からです。
無症状は、本当に無症状
話には聞いていましたが、無症状の人は本当に無症状です。
うちの場合、発覚したのも本当に偶然で、ある晩パートナーが発熱したけど翌朝には平熱に戻っていて(一応大事を取ってその夜は別室で寝ました)「よかったねー」なんていいながら別の病気の治療で病院に行き、”念の為”くらいのノリで簡易検査をしてみたら、なんと陽性でした。
あの時病院に行っていなかったら、正直そのまま過ごしていたと思います。
パートナーはその後咳や頭痛の症状が出てきましたが、私は最後まで無症状、息子はたまに微熱が出た程度で済みました。
今回の件で本当に悔やまれるのは、その日、息子を保育園に行かせてしまっていたことです。
発熱したときは「もしや?」と思ってパートナーを隔離し、息子と私は仕事部屋に寝袋で寝ましたが、翌朝にはパートナーの熱は下がっていました。
これなら大丈夫だろうと息子を保育園に送っていき、私とパートナーも通常通りテレワークで仕事をしていたわけですが、夕方になって陽性であることが判明し、慌てて園に電話をして息子を引き上げに行きました。
幸い、後日検査を行った結果、園に陽性者はいませんでしたが、一歩間違っていれば息子がきっかけでクラスターが起きていたところですし、濃厚接触者の検査結果が出るまで園は休園になってしまいました。
お子さんを預けて仕事に行っているご両親の皆様には家庭保育の負担をかけさせてしまいましたし、濃厚接触者に認定されて検査を受けた皆様は結果が出るまで気が気じゃなかったのではと思います。
園の先生方にも、我が家や他のご家庭への対応、予定していたスケジュールの変更など、多大なご迷惑をおかけしてしまいました。
あの時、朝の様子だけで判断せず一日様子を見ていれば、園にご迷惑をかけることもなかったのにと、本当に申し訳ない思いでいっぱいです。
保健所はすごい!
前述の通り陽性反応を受けまして、翌日から保健所とのやり取りが始まりましたが、これが本当に素晴らしく丁寧かつ、こちらを安心させようと務めてくれて感謝しかありません。
最初の時点ではパートナーの陽性しか判明していなかったので、まずはホテルを探してくれて、並行して私と息子を濃厚接触者として登録し、PCRの手配を進めてくれました(陽性発覚から2日目)。
その次の日にはPCRを受けることが出来て、翌々日に私たちも陽性と発覚。この間もまめに連絡をくれたし、自宅にいても異変があればすぐ対応できるように、毎日熱をメールで送っていました。
定時より遅くなると、「お変わりないですか?」とメールが来ます。丁寧で感謝。
一度、休日に息子が発熱して、保健所がお休みなので(内側は動いているけど電話が繋がらない)、東京都の発熱センターに連絡した際も、すぐに区の保健所と連携してくれて、保健所から折り返し電話がかかってきました。
出産の時も思いましたが、当事者になって初めて分かる、【行政・福祉】のありがたさに感謝です。
(自治体によって差はあるかもしれませんが)
家庭内で生活を分けるのはホント大変
これも、もしもに備えて事前にさんざん情報は読んでいたのですが、いざ当事者になると、日本の住宅で人一人隔離するのはなかなか大変でした。
特に、我が家は0歳児の子育て中。
中でも特に大変だったことは
- 息子が異変を察してとにかく不安で泣くようになってしまった。しかし、あやせるのは一人だけで大変。
- パートナーには仕事部屋で生活してもらいましたが、その部屋の中にも私の必要なものがあったりするので、受け渡しが大変。(全体に消毒液を吹きかけてしばらく廊下に放置してから使っていました。これが理由で家庭内感染したのかなどは分かりません)
- 毎食分食事を用意して部屋の前に置いておくのは、作る方も大変だし、食べる方も気持ちの面で負担になり、ストレスの元になってしまった。
- 食後の食器の片付け問題が地味に大変。
- 壁ひとつとはいえ、話すのにいちいち叫ぶようで、まるで喧嘩をしているようで辛かった。
などです。
なので、お伝えしたいこととしては、事前に「もし罹ったらどうする?」のシミュレーションを良くしておくと良いと思います。
うちは事前に話し合うことがあって、そのおかげで少しはストレス無く生活できたと思っています。
生活必需品について
うちの場合、先にパートナーの感染 ⇒ ホテルの手配が始まって、あとで家族の感染がわかったので、パートナーはホテル、私と息子は自宅待機となりました。
同時にわかっていたらみんなで生活を分けること無く自宅待機していたと思います。
0歳児は、保育の関係でホテルに泊まることが出来ないそうです。
たしかに、ミルクとかおむつとか、ホテルだと大変ですよね。
パートナーがホテルに行ったあと、私も息子の陽性発覚後は自宅で籠城していたわけですが、そこで思ったのは「最低限の生活必需品は備蓄しておこう」ということです。
食べ物はもちろんですが、盲点だったのはコンタクトレンズの洗浄液など。
そういうものも、ストックが切れたら買う習慣を付けておきましょう。
なにしろ、ある日突然家から出れなくなるんです。
今は便利なので、いくらでもネットショップが使えます。
私も、この期間中、一度Amazonフレッシュで大量に在庫補充をしました。
でも、いくら便利でも「あー、これもないじゃん、あれもないじゃん」みたいなのが頻繁に起こると、やっぱりストレスです。
最低限の補充をしておきましょう。
テレワークは、感染対策ではなく仕事を継続させる耐えの生き残り手段
この期間中、なんせ私は無症状だったので、いつもと変わらずに仕事をしていました。
変な話、大人は自分だけなので息子は私のペースに合わせて生活させればいいし、外出も出来ないので、この期間中仕事めちゃくちゃはかどりました。
コロナは、本当に誰がいつ罹ってもおかしくないわけで、罹らないためのテレワークはもちろんですが、罹ったあとに仕事を継続するための、企業の生き残り戦略としてのテレワークを、多くの企業がもっと本気で取り組んでくれたらいいな、と思いました。
もちろん、対面や現場でないと成り立たないお仕事の人は別です。
そういうわけでもないのに無駄に社員を会社に呼び出すのは、やっぱりナンセンスだなあと思いました。
もちろん対面のほうがうまくいく仕事もあるのですが、少なくとも、テレワークに移行出来るかどうかの努力すらしないで
「うちはマネジメントがしにくいから…」とか
「デジタルとか分からないので」とかいう理由で、
テレワークに向き合わない企業は「どうなのかなぁ」と思いました。
(もちろん具合悪い人はちゃんと休んでくださいね!!!)
自分は無症状だったけど、やっぱりコロナは風邪程度なの?という理論について
私は元々この論調には真っ向否定的な人間です。
ウイルスはいつ変異するかわからないし、そもそも風邪だろうとインフルエンザだろうと致死率が高いのは高齢者中心だとしても、少なくとも私は「だから気にしなくて良いんじゃない?」という主張はできない人間です。
いのちより大事なものはないと思っているからです。
もちろん経済は大切ですが(そしてそこそこ経済を回している側の人間だと思いますが)、人間生きていれば再興出来ます。
死んだら終わりです…と思っています。
自分が無症状だったわけですが、「なーんだ、風邪と一緒じゃん」と思ったかというと1ミリもそんなことは思えなかったです。
我が家はラッキーでした。
とにかく人に伝染らなくてよかった(我が家の濃厚接触者は全員陰性でした)。
これがもし、息子の保育園のお友達にうつっていたり、そこから同居しているおじいちゃんおばあちゃんにうつっていたりしたらと思うと、本当に生きた心地がしません。
だから、私たちはこれからも、行政の注意を守りつつ、私達なりに静かに生きていこうと思います。
もちろん、自粛が明けたらお酒も飲みに行きます。近場に遊びも行きますでしょう。
でも、いつも「もしかして自分が感染する(している・させられる)かもしれない」ということは常に頭の片隅においておこうと思います。
もちろん、今までもそういう事は考えてリスクは避けて生活してきたつもりですが、それでも感染したわけですから。
最後に
だーっと書いてしまいましたが、色々伝わりにくいこと、伝え漏れていることもあるかと思いますが、伝えたかったのは、最初に書いた3点です。
そして保育園の先生方には、毎日本当に丁寧に息子を見てくださっている感謝と、その感謝を仇で返してしまうようなことをしてしまい申し訳ありません、という気持ちをお伝えできればと思います。
「どこの家庭でも起こることですから、気にしないで下さい」と言ってくださった保育園の先生方には、本当に救われました。
仕事はこれまでも通常運転でしたが、今日から外出もできるようになり、ますます仕事に邁進していきます!
息子も元気ですので、ご安心ください!
以上、コロナ陽性に感染して感じたことでした。