一般的な園内研修のやり方、良い点と課題点

「園内をよりよくしたい」

「とはいえ…何から始めたらいい?」

「他園では、どんなことをしているの…?」

実際に園内研修を進めようと考えたときに、気になるのが他でのやり方です。

 

一般的な園内研修には、このようなものがあるのではないでしょうか

    1.外部研修の報告

  2.保育の場面について様々な視点からディスカッション

  3.公開保育

  4.事例検討

  5.外部講師を呼んでの研修

 

それぞれ、大切な取り組みであり

生かすことができると現場が良くなる可能性を秘めたものでもあります。

一方で、気を付けておきたいことも。

今回はそれぞれをご紹介していきます。

1.外部研修の報告

子どもとのかかわり方や環境構成・気になる子どもの理解・保護者支援・危機管理…

地域や各地で開催される、さまざまなテーマの研修に参加した方が園に内容を持ち帰り、

学びの共有を行う時間を設けている園は多くあるでしょう。

 

会議の中で時間を設けて行うところもあれば、

「園内研修」として報告共有の時間を設けるところも。

 

【良い点】参加していない人にも内容やポイントが伝わります。

【課題点】聞いただけでは現実が変化するのは難しいため、

    落とし込みの時間や意見交換の時間を設ける必要があります。

2.保育の場面について様々な視点からディスカッション

写真や動画などを活用して保育を振り返り、

ふだんは気が付くことができなかった様々な観点で立ち止まり考えることで

新たな視点を身に着けることができます。

【良い点】数名でグループになって振り返りをすることで

    「そういう見方もあったんだ」「なるほど…!」「だとしたら…?」と視点が深まります。

【課題点】気になる場面をピックアップする場合、「なんで○○したの?」「おかしくない?」と

    誰かに批判が一極集中することがないよう場づくりへの配慮をしましょう。

3.公開保育

保育の日常を園内・園外・他地域に公開し、他園から足を運んで 

環境構成・保育者のあり方・園内の取り組みに学ばせていただける機会です。

 

【良い点】見学者にとっては他園の取り組みに学ばせてもらうことで

  自園の日常を振り返り、役立てること・応用できることを見つけていく機会となる。

  公開園にとっては、「見てもらう保育とは?」と振り返り、襟もとをただすきっかけとなり、

  思いもよらない認知や感謝の声を通して自園の保育を捉え直すことができます。

【課題点】見学者側として「いいなぁ~。」感じたとしても「あれはあの園が○○だからできるんだ。うちの園は…」と

   できない理由を探し始めるといった意味がなくなるので、

  「今後につなげられるヒントは何か?」を考えることが大切です。

 

4.事例検討

気になる子どものケース・保護者とのやり取り…etc

誰もにとって学びになる事例を切り口にこれまでの経緯・今起きていること・課題などを共有し、

このケースからの学び・課題・今後の方針について…深めていく

【良い点】一つの事例を深めることで、ケースを読み解く目が養われ、

    同様のケースを捉える際の参考になり対応力が底上げされます。

【課題点】ケースをまとめ、提案してくれた方を責める・批判する雰囲気になると 

   事例提供者が苦しくなり後が続かなくなることがあります。

  事例提供者への感謝とねぎらいを大切にしましょう。

 

5.外部講師を呼んでの研修

環境構成・子どもの見方や捉え方・コミュニケーション…様々な切り口において

講師をお招きし、園全体で同じ体験をすることです。

【良い点】誰かが聞いた、聞いていない人がいる…といった温度差をなくすことができ、

 園全体の共通認識を底上げし、その後の保育のやり取りに幅が広がります。

【課題点】外部講師がいるときはモチベーションが上がるが、帰ってからは

  徐々に余韻が消え、元の状態に戻ってしまうことも。

  学びや気づきを日常につなげていく仕組みづくりが重要です。

 

大切なのは、どうなりたいか?

 

ここまで5つの切り口で 各地で取り入れられている園内研修のやり方についてご紹介してきました。

よくあるやりとりに、「ほかの園でもやっているから、うちでも○○やってみよう」といった発想があるのですが

じつは、それぞれの園の現在地によって、必要な研修は変わってきます。

 

いま、何が起きているのか?

どんな園を目指していくのか?

そのためのプロセスとして、どのような「気付き」があるといいのか?

その気付きをもたらす機会として、どのようなアプローチがあるといいのか?

~こういったことを踏まえて、

園がより良くなるための方法を選択していってくださいね。

 

この考え方については、認定ファシリテーター講師育成講座にて 

自園や地域コミュニティが必要としている

研修の設定方法をお伝えしています。お役立て下さい。

 

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~ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか?

とはいえ、実際には「やっただけ」では効果は出ません。

なぜなら、日常の中で記憶が薄れていくこと・

人間には「元に戻ろうとする」本能が働くためです。

 

では、どうすればよいのでしょうか?

ポイントは「外からの気づき」を「内からの気づき」へとつなげていくこと です。

また次のブログでご紹介しますね。

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園内研修の考え方・作り方

 

 

 

 

 

学習内容
✔️効果的な園内研修ができるようになる
✔️職員が順序立てた研修報告が身に付く
✔️職員自身が自園でどのような姿になりたいのか、理想像が明確になる
✔️職員が研修に自分ごととして参加できる、園内研修の流れが分かる

 

 

 

 

 

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