自らの気付きが、園の変化につながる【園内ファシリテーター育成講座】2022年4月スタート第6期 ZOOM3レポート

園内ファシリテーター育成講座、ZOOM3を終了いたしました。

まずは前回の振り返りからスタート。
前回からの2週間で、当日の動画を見返したり補講があったり…。
これまで気がついていなかった自園のありのままの状態と向き合う機会になったり。
自分自身の出来る小さな一歩に、コツコツと取り組んでいたみなさん。
小さな一歩を積み重ねて行くことで、ふと感じる関係性の変化が起きていたり。
これまでの自分のとらわれに気がつく時間になったようです。

前回は「難しい」と混乱されていたファシリテーターにとって大切な《まとめ力》についても、気付きや感じたことに焦点を当ててまとめ直し、場の声として上げていく伝え方もチャレンジするうちに気持ちが相手に届くようになってきました。
ほんの数回で、人って変るんですね。
人の変化というのはよく分かりますが、じつはそれに気がつくことが出来ているご自身も成長しています。
お互いにほくほくしながら、今回のテーマへ。

「園を変えていきたい…!」
よかれと思って提案をし会議で決めたはずが、気がつくと戻ってしまうことはありませんか?
今回はそんな保育園「あるある」を自園に置き変えて、U理論を通して変化が起こる道筋に焦点を当てていきました。
はじめは『U理論??難しくて日本語と認識が出来ません…』といった雰囲気の一同でしたが、最近の事例を元にプロセスを辿っていくと
「ああ!」
「最近の自分にも起こっていました!」
「これって…そうですか?」
~と、少しずつひらめきが見えてきたようです。

それぞれが書き出した自分に置き変えた事例をもとに、みんなでプロセスをひもといていくと…。
やっぱり見事にUの字を辿っているんですね。
つい思いも寄らない事態が起こると慌ててしまいますが、そんな時、犯人捜しをするのではなく
「はっ。待てよ…?いま、なにが起きているんだ?」
「何を恐れているんだろう」
「本当に大切なことって何だろう」
「何を手放せるだろう?」
「私たちが大切にしたいことを、一緒に試行錯誤しよう」
~と本質を読み解くまなざしにいつながるのではないでしょうか。
じつは、ファシリテーションのプロセスも一緒だなと感じています。

じゅんちゃんの振り返り

前回の振り返りをしながら、今回の宿題である、“園全体の理想の状態”を頭の片隅に置きながら生活してみての気づき、をシェアし合いました。
「理想の状態」「現状」「必要なプロセス」を頭の片隅に置くということは、園全体を職員一人一人を客観的に俯瞰して見るということ。

その後、宿題の意図を踏まえ、ブレイクアウトルームに分かれての話し合いを行いました。気づきを互いに伝えることで、相手の話も自分事として考える時間となったようです。

全体でシェアし合う時間帯では、「やらなくてもいいことに気がついた」「まずは、自分の軸をしっかり持つことが大切」「小さなことから積み重ねていきたい」等のお話が聞かれ、お一人お一人の視野や視点、捉え方の幅が広がってきたこと。そして他の方の気づきが自分の学びへ、そして全体への学びへと、学びの輪が広がってきているように感じました。

今回は
・理想の状態への道のり~U理論の活用
・プレゼンス について学びました。

「U理論」は聞きなれない言葉であり、私自身受講生として初めて聞いた時は理解が難しく、途中でどう書いたらいいか戸惑い、手が止まってしまったのを覚えています。

「U理論」とは、理想の状態になるまでの変化の道のりをイメージする際に、普段あまり考えない無意識の部分に焦点を当てていく考え方です。松原先生から具体的な事例を挙げてもらい、U理論に当てはめながら話をしてもらったことで、“こういうことだろう”という感触はつかめたようです。メモを取りながらも時折考えこんだり頷いたり、頭の中でU理論を思い描いている皆さんの姿がありました。

今回はU理論を理解しつつ、今までのやり方とは違った視点で園で起きている出来事を捉え、無意識の部分に焦点を当てながら、理想の状態に向けてのプロセスを考えるという意図がレジュメに込められていたように思います。

途中までしか書けなかったという方もいましたが、松原先生のコメントを受けて「そういうことか」と新しい視点が持てたり、更に考えを深めることができたようです。この時間帯では一人の事例に焦点を当て、“何を手放し”、“何を受け入れる”かについて皆さんで考えをじっくり深めていきました。

松原先生のアドバイスを受けながら何度も立ち止まって考え、自分で答えを見つけられた瞬間の安堵感とこれからの期待感。周りの方たちも自分事として考えながら、温かく見守り場をホールドしながら、一緒に思いを分かち合う姿がありました。場に“共に学ぼう”という一体感が生まれ、皆さんの学びの距離であったり関係性がぐっと縮まった時間でもありました。

学びへの意欲と共に、心で感じ体で感じながら、自分の中に自分のペースでしっかりと落としこもうとする皆さんの姿勢や在り方が、全体での深い学びへと繋がっていると感じています。

私自身、皆さんを支える立場であるからこそ自分の立ち振る舞いについても毎回振り返りながら、学びを深める場を支えていきたいと思います。

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園内ファシリテーター育成講座

参加者の感想を一部ご紹介いたします

ご感想①
zoom2の動画と補講をうけることで、スムーズにzoom3の講座を聞くことができました。U理論を自分事として考えるとすぐにまとまらず難しかったです。でも、今回たくさん考え話すことができ、自分の手放すものや何が欠けているのかにきづくことができました。明日の仕事へのパワーや、やってみようという勇気をももらうことができました。ありがとうございました。


ご感想②
その時思うことをそのまま伝える言葉の持つ力を感じました。良いことを言おうとしたり、うまく話をまとめようとしようとする邪心が、伝えたい思いの本質から話を遠ざけてしまったり方向性が変わってしまったりする原因にも感じました。また自園で良き上司としてきちんとしなくてはという思いから鎧を身に着けて仕事をしていたことに気が付きました。鎧を脱いでみたら とっても楽でその分、周囲のことが良く見えてきて、ほんの少しのやさしさ(言葉がけや笑顔など)をあちらこちらにふりまけた気がします。


ご感想③
自分にとって仲間の存在の大きさを実感させられたように感じます。 自分がお話しさせてもらったときに、美里さんが「恐れって何だろう」と掘り下げてくれました。 自分は何を恐れているのだろう、何に怖さを感じているのだろう できないと思われたくない できないことを怒られたくない 怒られないために何とかうまく取り繕うおうとしていた 自分自身が抱く恐れや不安、弱さ そのような感情も受け入れつつ、だからこそ仲間を信じることの大切さ、そのようなことを感じた時間となりました。


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