一緒に保育をする人と価値観が違う時のヒント

こんにちは上野です。

新年度が始まって約三か月、新しい環境、新しい人との出会いの中、
だんだんと一緒に保育をしている人の価値観や考え方が見えてくる時期ではないでしょうか?

乳児クラスは複数担任で保育をしますが、同じ子どもを見ていても、
同じ場面にいても捉え方が違う!と感じてしまう…
そんな人と一緒に保育をすることもあるかもしれません。

私は以前、そんな後輩と一緒に保育をしながら、ど
のようにコミュニケーションを取っていったらいいのか?
考え込んでしまったことがありました。

今回は、そんな一緒に保育をする人と価値観が違う時のヒントをお届けします。

みんな仲良く!は乳児にも大事?

1歳児クラスで一緒に保育をした後輩は、
「みんな仲良く」ということを大切にしていて、
子どもたちには「ケンカしないで譲り合う」
「人に迷惑をかけないようにすることが大事」という働きかけをしていました。

私も「みんな仲良く」というのは悪いことではないと思っています。
しかし、1歳児の子どもたちが自己主張をするのは大切な成長過程だと思うので、
物の取り合いやぶつかり合いも大事な経験だと思うのです。

「みんな仲良くすることが大切」という価値観からその後輩は、
ケンカをしないように、トラブルにならないようにと、
子どもに注意することが多いように感じていました。

私は「みんな仲良く、の前に、安心して自己主張する経験が乳児には大切」という価値観を持っていたので
この後輩とどのように関わっていったら良いか?考え込んでしまいました。

相手の価値観を認めつつ…

先輩という立場で、後輩の価値観を「それは違う!」と言って
自分の考えを主張することもできたとは思うのですが、
それでは対立してしまうだけで楽しく保育することにはつながらない…そう思いました。

「みんな仲良く」を大切にしている後輩

後輩は子どもたちが仲良くしていないと、どんな気持ちになるのだろう?

もしかしたら、トラブルやケンカの場面をどのように対応してよいか分からないのかな?
だから厳しく注意するのかもしれない。

あっ、そういえば1歳児クラスは初めてだって言ってたわ!

そんなことに気づいた私。とりあえず後輩の考えを受け止めつつ、
様々な場面の子どもたちの姿を共有する会話を心がけました。

「今日の○○ちゃん、泣いていたけど自分から貸してって言えたね」
「取り合いは激しかったけど、その後はスッキリした顔してたね」などなど

子どもたちのことを話しかけると「そうですね」と答えてくれるようになった後輩は、
気づいたことを話してくれるようにもなりました。

クラスの子どもたちを一緒に見ている、という関係ができてきたように感じた私は
保育士として様々な子どもたちの姿を受け止めながら、経験を重ねて欲しいという思いもあり、
1歳児の発達過程や関わりの中で大事なことを後輩に話すことにしました。

後輩の保育を認めつつ、今の子どもたちに大事なこと、
今がその先の「みんな仲良く」につながっていく、ということをことばを選んで話しました。

話をしながら、後輩の価値観は、子どもたちをちゃんとさせないといけない!
言うことを聞かないのは自分が悪いからだ…
という思いからできたのかもしれないと感じました。

あの頃の後輩は1歳児の保育に自信がなかったのかもしれませんね。

その後後輩は、子どもたちの自己主張を聞いてあげるようになり、
「みんな仲良く」の前に「~したかったのね」ということばがけも聞かれるようになりました。

1歳児の保育について話し合うことができたことで、子どもたちの理解も深まったように思います。

価値観の背景に思いを寄せる

価値観というのは、その人が大切だと信じていること。
そして価値観には、その人が大切だと信じるようになった背景がある、
ということに思いを寄せると、違いがあっても受け止めることは出来る…

そして価値観は変化することもある
そう実感した経験でした。

価値観が違っても、そこから一緒につくっていくことができたらいいですよね。

子どもたちのために、より良い保育のために、という同じ方向をみながら、
お互いの価値観を受け止めつつ一緒に保育をしていく。

そのためには、話をしやすい関係づくりから始めてみましょう。

まずは、子どもの可愛い姿を共有する会話から!

価値観が違っても、かわいい!と感じる子どもの姿は共感できることが多いのです。

色々な場面のかわいい子どもの姿を共有していると、
自然と笑顔がこぼれて話をしやすい雰囲気になると思います。

是非試してみて下さいね!

6月29日に同僚と心が通うコミュニケーション講座を開催予定です♪

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