ファシリテーションの引き出しと視点を持って、新たな旅は続く【園内ファシリテーター育成講座】第5期 ZOOM12 最終回
園内ファシリテーター育成講座ZOOMの12終了いたしました。
今回は「私は園長や司会ではないので、ファシリテーションにかかわれない」という時々いただくこちらの質問を切り口に進めていきました。
「いえいえ。参加者として場にかかわる人も、感じたことを場に上げることで、場の気付きや変化を呼び起こすこともありますよ。」ということで、参加者として場にかかわる中での在り方や、参加者と場の気付きを引き出す工夫についても最初に取り上げ、【メッセージ力・コメント力】を実践してみるワークからスタートしました。
その後は、【場の“マネジメント”】ということで、ファシリテーターの自己管理やタイムマネジメントを切り口に、一般的な場作りの流れを共有。
みなさんから上がってきたテーマを元に、それぞれが役になりきりながら、ロールファシリテーションにて実践体験からの気付きを深めていくことになりました。
それぞれが今までの自分にないロールを選んで体験する中で
- 話がぶれると場にいる人も混乱するので、やっぱり最初のインストラクションが大切
- ネガティブな職員の役をやってみて、心の動きが分かった!
- あっ、こういう気持ちなんだ…。こんな風に見えるんだ…。ふだんの自分はどうだろう…。謎が解けた。」
- 焦ってつい対応しようとしてしまうけれど、受止めて場に戻すだけで良いんですね
- 場に介入しすぎていたかも…
- こうしてもらえると、気持ちが変るよね
など、やってみたからこその気付きが満載でした。
さて、園内ファシリテーター育成講座第5期の最終回ということであらためて振り返ってみると、さまざまな出会いがご縁を紡いで下さり『保育者・看護師・栄養士・主任・園長』というさまざまなメンバー間での響き合いからもお互いが刺激を受けて成長された6ヶ月間となりました。
ファシリテーションって、サラッと言うほどに簡単ではなく現実的にはカオスになる難しさもありますが、変化や気付きが場に起こった瞬間のエキサイティングな感じがたまりませんね。
仲間がみんな愛おしくなってしまうあの瞬間。一体感。
自園の関係性が利害関係になる難しさに筋トレは必要ですが、「いざ!」というときにそこから仲間と叡智を生み出せる頼もしさが、日々の信頼関係で背中を預け合えるしなやかさにつながるのではないでしょうか。
「これまでの動画を全部見返したことで、自分の変化と大切なポイントが見えてきた」
「ローリングファシリテーション!?」
「転がり落ちるようなファシリだったかもしれない…!?」
――天然なコメントで一気に笑いの渦に!
「出会えていなければ、他者を変えようとしていたかもしれない。目の前の職員は鏡。変わるのは、自分だった。」
「今年度一番良かったことは、この講座に飛び込んだことでした」
~など、最後のみなさんのコメントを聞いていて、感動してしまいました!
さあ!たくさんの引き出しと視点を持って、新たな旅は続いていきます。
これからも
- ファシリテーター会員による「ファシリテーターと座談会」
- 新企画:ロールプレイファシリテーションの会
など、学び合える関係性を大切に、筋トレを続けていきたいですね。
園内ファシリテーター育成講座第6期、4月12日よりスタートです。
「参加できない日がある…」という方は、動画と補講をご活用いただけます。
ぜひ、より良い園づくりへ向けて お役立て下さい。
園内ファシリテーター講師育成講座の次期開催は、4月12日スタートです!
▼ 詳細はこちらから
https://hoiku-communication.com/ennaifacilitator-ikuseikouza/
園内ファシリテーター育成講座
じゅんちゃんの振り返り
半年間学んだ講座も今回で修了となります。開始前から感慨深そうにされていた松原先生、これで講座が終わってしまうことに一抹の寂しさを感じていた私達。それぞれが場に思いを残しながら、今回の講座に入っていくことになりました。
まずは、前回の振り返りをしながら、実際に園で取り組んで感じたこと等をシェアし合いました。「自分に矢印が向いている時は、人の話を聞くことができなかった」「相手の気になる姿は自分の姿であって、鏡を見ているようだった」等、気づきや学びがさらに深まっていることを実感しました。この講座に真摯に取り組んできたからこそ、捉える視点や視野が広がっていったように思います。
今回は、
- メッセージ力・コメント力
- プロセスに寄り添うための、場の“マネジメント”
~ファシリテーターの自己管理 - ファシリテーションのロールプレイ
- 1~12回の振り返り、まとめ
について学びました。
今回の講座を通じて、「ファシリテーションは、ファシリテーターしかできないというわけではない。場に関わる人も、感じたことを場に挙げることで場の気づきや変化を呼び起こすこともある」というお話をお聞きして、異なった捉え方をしていたことに気がつきました。私自身、園ではファシリテーターとして場に関わった経験はまだありません。ですが参加者として気づいたこと、疑問に思ったこと等をその都度声を出すようにしてきました。
ある職員から「変化をもたらした」という言葉をかけてもらい、そのうえで今回の講座を受けたことで、ファシリテーター役にならずともできることがあることに気がつきました。それこそ、いざファシリテーターとして場に関わる時に大事な力になると感じています。
その学びを受けて、テーマや役割分担について自分たちで考えを出し合いながら、ファシリテーションロールプレイを行ってみました。それぞれの役になりきりながら参加してみると、ファシリテーター役の在り方が自分もなりうる在り方であることに気がつき、その際に陥りやすい思考の癖等に知ることができたように思います。
【話を聞くだけではなく実践することで力はついていく】
頭では理解しつつも、苦しさから逃げてしまいがちなところですが、大事な視点に立ち止まって考えることができたように思います。
園内ファシリテーター育成講座が始まった頃は、歯車が合わないような、少したどたどしい雰囲気の中で講座は進んでいきましたが、回を重ねていくことで関係が築け、一緒に手を繋ぎながら一歩ずつ歩んでいける場、仲間へと変わることができました。
前回もお話しましたが、「学んでよかった」だけでは、今後も変わらず時が経っていくと思います。ですが実際の現場の中でどう取り入れていくか、つまづきながらも再度立ち止まって考え直していくことで、力はついていくことでしょう。
お互いファシリテーション力を高めながら、皆さんと再びお会いできるのを楽しみにしています。
6か月間、共に学ばせてもらってありがとうございました。
参加者の感想を一部ご紹介します
ご感想①
会議の中では意見を進んで話す人、中々意見を話さない人がいます。それぞれ人の思いに寄り添うペーシング、傾聴、認知、それを自分の言葉でコメントをしながら全体に返す。ファシリは頭の中に地図を持ち理想の状態やキーパーソンになるひとやレバレッジポイントになるものをみんなの意見の中から探っていく。このような方法で答えを皆の中から導き出すには、まず自分の在り方が一番大事なんだと強く感じました。
ご感想②
コミュニケーションを楽しもうという前向きな気持ちになれました。 これからも困難はあると思いますが、筋トレ、リハビリを自分自身の中でも行えるようにしたいと思います。これで終わりと言うわけでなく、新しい自分探しの過程となっています。
ご感想③
自分が変えてやるしかない!という思いが自分のエゴであったかもしれないことに気づきました。また、今までやってきたアプローチも、響かない変わらない理由は相手にばかりあると思っていた自分のメンタルモデルにも気づくことができました。
場にいるみんなの意見をファシリテーターがうまく吸い上げることができたら、それはそこにいる全員がその場に自分が居ていいんだ…という安心感や存在承認につながります。そして園にいる大人みんながファシリテーターを学び、実践していくことができたら、その園はきっと、働きやすさの面でも子どもたちに対する保育の面でも、お互いがお互いを認めあえる素晴らしい園になれるのではないかと思います。
園内ファシリテーター講師育成講座の次期開催は、4月12日スタートです!
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