子どもの気持ちを体験して立ち止まり日常につなげる機会を【気になる保育】2023年6月開催レポート、円田千鶴講師

子どもが「お散歩に行きたくない」「トイレに行きたくない」「靴を履きたくない」という状況に直面し、使命感によって子どもを連れて行こうとする保育者。また、「給食を食べたくない」「いらない!」と言う子どもに対して、「食べたら健康になれるよ!」と言って必ず食べさせることが正義であると考え、子どもとの関係性が完全に埋まっていないという自分の劣等感を補うために、強い言葉を使ってしまう保育者。

これらの状況を、どこかで見たことがある構図…。
そう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、私自身も十数年前は必死になって同じようなことをしていました。しかし、どこかで違和感を感じていたんですよね。
「子どもが好きで保育者になったのに、なぜ私は強要しているのだろう?」と。

保育コミュニケーション協会主催、「気になる保育」を、認定ファシリテーター講師の円田千鶴講師のもと、開催いたしました。
今回は、日常の中にある「気になる保育」を分かち合い、子どもの権利条約を一緒に読み解いた後

1.散歩の場面
2.食事の場面

~にて参加者に子ども役と保育者役の両方を体験してもらい、心の動きや感想を分かち合い日常につなげるひとときを過ごしました。

ドキッとしたのは、参加者からの声でした。
「私のことをどれだけ知ってるの!?」という言葉にドキッとし、「赤ちゃん組」と呼ばれた子ども役の参加者からは、「心が重くなった」という声がありドキン!と。
それは、立ち止まる合図なのかもしれません。円田先生、気付きの機会をありがとうございました。

「どう園で生かしたらいいのでしょう?」という感想に対して、私からは以下の提案をさせていただきました。

  1. 園内研修としてロールプレイを取り入れ、お互いに気付きを深める。
  2. 保育者側の心の葛藤を代弁し、共感することで寄り添う。ペーシングからリーディングへ。
  3. 子どもの権利条約を通じて日常を振り返り、そもそも大人も権利を尊重してもらえずに生きてきたかもしれない・・・というところから、子どもを通して気付きをもらい、大人も子どもも尊重できる風土に変えて行く。

これらの提案を通じて、園での実践方法や改善策を考えるきっかけとなりました。

日常に希望がともるきっかけになりますように。

 

参加者の感想を一部ご紹介します

ロールプレイでは、今まで自分が子どもに接してきたことと、周りの職員さんの関わりを組み合わせてやったことで、その時の思いが蘇ってきました。悪気はなくて、子どもの為にって一生懸命だったけれど、子どもの思いとずれていったことに気がついていなかった私がいました。今はだいぶ、関わりは柔らかくなったと思いますが、まだまだ振り返っていかなければと改めて思いました。

「気になる保育」対話会

・1月17日~毎月開催

新人保育士さん お悩み相談室

・2月 新人保育士さん対象その1:保育士として働くための事前準備
・5月 新人保育士さん対象その2:実際に働いてみてのお悩む相談室
   

保育コミュニケーション講座

2023年3月 魔法の手遊び
2023年4月 見る/動ける保育士のために
2023年5月 リーダーシップコミュニケーション
2023年6月 担任同士の信頼関係を深めるチームワーク講座
2023年7月 主任のためのマネジメント研修
2023年8月 保護者と信頼関係を築くコミュニケーション講座
2023年9月 ファシリテーションのポイント体験
2023年10月 子どもスイッチ!コーチング
2023年11月 保育を豊かに生きるキャリアプラン
2023年12月 働きやすい職場のための人間関係講座
2024年1月 相手が受け取りやすい伝え方
2024年2月 子どもへのかかわり方5つのポイント

連続講座

・コーチングオンライン実践
・園内ファシリテーター育成講座
・認定ファシリテーター講師育成講座

オンラインサロン

ローズ リリー カトレア プレミアム会員 法人会員

どんどん便利になっていく社会の中でこそ、大切なのがコミュニケーション。
とはいえ、一番難しいのもまた、人との関係性であり、コミュニケーションなのではないでしょうか。

一緒に悩みながら、自分なりの“小さな一歩”を見つけていきましょう。

みなさんとご一緒できるのを、楽しみにしております。

 

関連リンク

日常の中の、気になる保育 第2回目~2023年2月開催 オンライン対話会
日常の中の気になる保育【オンライン対話会】2023年1月開催レポート
 
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