これまでは伝えていなかった、心の奥にある思いを【園内ファシリテーター育成講座】2022年4月スタート第6期 ZOOM4レポート
園内ファシリテーター育成講座 zoom4を終了いたしました。
ZOOM1では講座の全体像を。ZOOM2・3では園の現状や目指すあり方、職員さんそれぞれのニーズなどに思いを馳せて客観的に捉える目線でした。
今回からはじっくりと、仲間と同じ景色を見て考えていけるように言葉で働きかけをする、寄り沿い耳を傾けたくなるような“インストラクション”からスタート。
例えば日常の中での案内の声掛け、TV番組のクイズ紹介など、振り返ってみると“インストラクション”はさまざまなところに隠れています。ここに、ヒントがあります。
よく“現場あるある”のお話しで
「時間を掛けて話したのに、全然伝わってなかった」
「言いましたよね?ということを何度もする」
といったもやもやした声が飛び出すのですが、もしかしたらそれ…自分の言いたいことを話しただけかもしれません。
本当に相手に受け取ってもらいたいのであれば、相手の目線・ペース・ニーズに合わせて、自分が当たり前だと思ってスルーしそうになっている“前提”から共有していくことが大切です。
今回はその内容について、職員目線でつじつまが合うように文章で書き出してみて、実際に5分間話をしてもらうワークをしていきました。
話してみて感じたこともあれば、仲間からのフィードバックも得がたい真実。
「これまでは、キーワードだけを伝えていました。これじゃあ、伝わるわけがない。」
「内側にあった本当に大切な思い似言葉を与えて行くって、大事なこと。」
~などなど。
それぞれの表情に実感がこもっていたのが印象的でした。
じゅんちゃんの振り返り
前回の振り返りをしながら、宿題である「U理論を踏まえて、園内で見えてきたもの・プレゼンスの感想」について、全体でシェアし合うことから会はスタートしました。
挙がってきた声は
- プレゼンス(存在感)を変えたところ、職員の仕事に対する変化が見られた。
「職員の愚痴や不満は恐れがあるから出てしまう」という学びから、相手の恐れを想像したことで、自分自身の対応が変わってきた。 - 職員が実現したいと思っていることを見守ってきた。
職員の思いを認め、背中を押したことで、職員や子ども達で答えを見いだすことができた。 - 園長視点で考えられるようになった。
園長視点を持ったことで全体を俯瞰して捉えようとしたり、やり取りの中で自分の感情を横に置いて話が聞けるようになった。
~などでした。
皆さんの発言を通じて一人一人が講座で学んだことを、宿題ではなくとも実践していきたい、という強い気持ちを持たれていること。そして実際にやってみてどうだったかを自分の心と対話しながら振り返られている姿を見て、学びが確実に力になっていることを体感することができました。
今回は、
- 受ける側から、もたらす側へ ~インストラクションの重要性~
- 話すとは
- 伝えるとは
- インストラクション
について学びました。
今回の講座で時間をかけながらじっくり取り組んだのが、「インストラクション」でした。
インストラクションとは、「動作・命令・指示などを通じて参加者の行動を促すこと」。松原先生から具体的な事例を挙げて話をしてもらうことで理解はできたように思います。
頭で理解できたことを、どうインストラクションの中で取り入れていくか。
まずはzoom2で学んだ、「理想の状態」「現状」「理想に近づくためにできること」の図に書いていきながら、それぞれのインストトラクションを考えていきました。
考えただけでは理解できただけにとどまってしまう。実際に力に変えていただきたいと、今回は文章で書き出したインストラクションを一人一人発表し合う時間も作りました。
実際に話してみると「相手が求めているニーズを考えていなかった」「伝えたいキーワードしか話していなかった」等、ワークに取り組むことで気づきがさらに深まったようでした。皆さんが取り組んだインストラクションは、今後現場で実践していきたいと思った内容でしたので、次回やってみてどうだったかについても話を聞かせてもらい、皆さんの学びに変えていけたらと思います。
今回の宿題として、
- 場の反応を見ながら、補足・修正を伝えていく
- 自分の声を聞いてみる
が挙がっています。
自分の声を聞くのは恥ずかしいですが、実際に聞いてみると自分の話し方の癖であったり、聞き取りにくい部分に気がつくことができます。
自分の癖を長所としてインストラクションの中でも活用できるように、次回まで私も取り組みながら、皆さんで学びを積み重ねていきたいと思います。
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https://hoiku-communication.com/ennaifacilitator-ikuseikouza/
園内ファシリテーター育成講座
参加者の感想を一部ご紹介いたします
ご感想①
話すことと伝えることの違いがはっきり分かったと同時に、今まで自分が相手のことよりも自分の伝えたい思いに軸を置いて考えていたことに気が付きました。また、相手にどんな自分を表現したいかといった視点を持つことができました。
ご感想②
考えていることを伝えることは、とても緊張しました。主役は相手とわかっていても、話し始めると自分が主役になってしまうことに気付いているのですが、行動が伴いません。しかし、今日のように実際に話すことで、自分の癖などをフィードバックしていただき、更に意識できるような気がしました。
ご感想③
U理論と現実の結びつきやインストラクションについての理解度が30%ぐらいだったのが、60%ぐらいになりました。みんながいてくれたから、私のゆっくりな理解度がupすることができました。こういう場はとてもありがたいです。
園内ファシリテーター講師育成講座
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