養成校の今〜時代の変化、教科の中に取り入れていること、葛藤など〜【ローズ定例会】2021年12月 ご報告

保育コミュニケーション協会オンラインサロン、12月のローズ定例会を終了いたしました。

今回の担当は認定ファシリテーター講師一期生で、現場体験30年の中で主任を経て、保育者養成にチャレンジされた『たまみ先生』による「保育士養成校の昔と今」でした!

転職された年は、ちょうど保育コミュニケーション協会でオンラインで講師を担当された年。
当時、学生に厳しくしすぎて「評価を悪くつけられたんです」と話していたたまみ先生。「学生って、体は大きいけど5歳児と一緒なんです」と。

そこから、「学生に、現場で通用する力をつけさせたい!!」「二年間じゃ、短すぎる!」「他者との連携・協働・コミュニケーション・達成感が大事!」ということで、授業の中で学校を保育園に見立てて、たまみ先生が園長先生、もう一人の先生を副園長先生、そして学生さんたちを8クラスの担任に分けてそれぞれの中でリーダーを選出してもらい、保育園というシステムを作って発表会へ向けて共同作業を進めてもらったとのこと。

「システムを作ったら、動き出したんです!」と陰での涙ぐましい努力も教えてくださりました。
学生さんには、「感じよく・謙虚に・素直に・はい!という返事を」と伝え、ママと呼ばれてるそうな。
学生さんが求めているものは…「愛を求めてるんです。厳しくもしますが、ほめて、ハグして、課題も与えます。提出してきたものは徹夜で応えます!」とのこと。

本当に、深い愛に感動です。

お話を受けて語り合った小部屋では、学生寄りの年齢の先生たちからは「自分の時を思い出して…いろいろな体験させてもらったな。」「今の園でも、温かく育ててもらっている」「やる気はないほうでしたが、チューター制度に救われた」などなど。

管理職寄りの先生たちからは、「つい、圧をかけてしまうようで。どうかかわったらいいのか…。」という声も。

現場からの「受け入れる側として、どう在れば?」の問いに、
「園児だと思ってたくさん声をかけてあげてください。現場からもらった一言を、学生は覚えている。私たちにはできない。現場で頑張ってみようかな、という勇気になる。」とのこと。

現場の皆様、是非実習生さんを園児だと思って一緒に声をかけ、育んであげてください!

たまみ先生のお話、とっても興味深く、他の養成校でも活用できる仕組みなのでは?ということで、うめちゃんねるにて後日、収録&編集&UPさせていただくことになりました。
どうぞ、お楽しみに!!

たまみ先生、ありがとうございました。

じゅんちゃんの振り返り

【養成校の今〜時代の変化、教科の中に取り入れていること、葛藤など】 をテーマに、たまみ先生から養成校で学生さんと向き合う中での悩みや葛藤、取り組み等について話を聞きました。

養成校の学生の「今と昔」の違いについて、具体的な例を挙げながら話をしてもらった場面では、皆さんが自園にくる実習生に思いを馳せながら、「そうです。わかります」と頷いている姿が見られました。

すべての話をお聞きし、振り返りをしている中で感じたこと。
私も学生時代を思い返してみると、今の学生さん達と同じような気持ちでいた部分が多かったことに気がつきました。話の中にあった「礼儀」については、私も学校の場だけでなく家庭でも大切さについて折に触れて話を聞いてきました。ですがその大切さに気がついたのは、社会人になってから数年たってからだと思います。 「言葉使い」や「コミュニケーション不足」については、私達、先輩保育士の在り様で、学生さんも学びが得られることがあるのではないか。私自身、学生時代できていなかったことをいつの間にか忘れてしまい、理想の姿を学生さんたちに求めていたこと。
まずは私達の姿、あり方を問うてみたいと思いました。 また、たまみ先生が、養成校のシステムを変え、学生さんの意識を変えた取り組みは本当に素敵で、真似できないものであります。
ですが、園でも実習に来た学生さんの意識を少し変えることはできるのではないか。
日々の保育の忙しさのあまり、実習生と真正面から向き合ってこなかったのは、私達であること。
実習生が何を感じ、何に戸惑っているのかに耳を傾けるだけでも、学ぶ意識は変わっていくのではないか。
迎え入れる園側も、未来の保育士さんが輝けるお手伝いをしていく必要があるのではないか。

私自身、自分の学生時代を思い返しながらの気づきも多かった時間だったように思います。 私の園の場合、養成校と園の交流はほとんどないのが現状です。未来の保育士さんを養成校と一緒に育てていくという観点で考えると、互いに情報交換し合うことで、学生さんは保育の知識・技術を磨くことができるし、園は園全体の保育力を高めることができるのではないかと思います。

これからは、実習生と真正面から向き合い、思いを聞いたり感じたことを伝え合う時間を大事にしていきたいと思います。今回、養成校からの視点で話をしてくださり、私自身、得られた気付きが多かったです。
今後、実習生さんと向き合う中での私自身の変化を、続編の場で話ができたらと思います。

たまみ先生、貴重な話をどうもありがとうございました。

参加者の感想を一部ご紹介します

ご感想①

普段見ることができない養成校の中の様子を伺うことができました。養成校の2年という時間が、即戦力を育てるには短いと感じましたし、養成する側の、工夫や大変さそれを上回る愛情も感じることができました。薄い皮一枚で繋がっている学生さんもいるという意識を現場も持ちたいと思いました。


ご感想②

ぶっちゃけ話をしてくれた中で、座学の知識以外の部分やチューター制度での信頼関係があって頑張れたと話してくださり、大切にしていかなければいけない部分がピンポイントでわかり勉強になりました。


ご感想③

実習生にとって現場の先生の声は身に残るものだというお話が印象に残っています。まだ実習生をもったことはないですが、実習に来て参考になった、また仕事への憧れが高まったと思ってもらえるような関わりを意識したいと思います。

 

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